第40話 男

ファインは検問所の前に着地する。


『お前ら、そのままここにいろ。』

俺は三人をファインの背中で待つよう指示し、検問所の前に立つ。


門から1人の若い黒い服を着た漢が現れる。


『こんばんは、レオさん、私の名前はレビディー、ロットと言います。』

男は帽子を取り礼儀良く深々とお辞儀する。


『そうか、』


『この度はご苦労様です。お疲れでしょう、我々についてきてください。』


『お前ら何者だ?何が目的だ?』


『あ、そうですね、私、私たちはペタル魔法技術研究会です。このたび我々に新たなアイデアをくださったレオ様に御礼をしにきました。』


『そうか、』

建前はとても立派だが、裏に何かありそうだった。


『ガッツ達もう降りていい、ファイン、そのままにしてろ。』


胡散臭い男は口を開く

『いえ、ファインさん?はドラゴンから人の姿に戻っていただいて結構です。隠さなくていいでよ全て知っていますので。』


『ファイン、人間の姿に戻ってくれ。』

俺は諦めた。


ファインは白い魔法陣を出し人に戻った。

その様子を胡散臭い男は驚いて

『き、君は我々の魔法をいつから知っていたのだ!?、あいや、なんでもない。』


ファインはいつもよりも俺に近い。

俺を盾に胡散臭い男から隠れている。


胡散臭い男はそれを見て。

『ファイン?さんそんな怖がらないでください』


ガッツが聞いてくる

『レオ先輩?』


『お前たちは先に都市に入れ。』


『はい』


男は言う。

『待ちたまえ君たち、今待てば殺さずに我々が豪華な一夜を過ごさせてやる。』


ガッツは怯え言う。

『レオ先輩』


『ああ、そのままにしてろ』


『聞き分けがよくて助かる。早速まー行こうか。』




俺、ファインと新人三人は検問を受けずに胡散臭い男が用意した馬車に乗った。


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