第38話 生き残り

ファインは虫が見えなくなったのを確認して。


人の姿に戻る。


ファインは俺の元に走ってくる。



ファインは俺の目の前まできて。

『レオ、あの魔物は行ったわ、どうしたら倒れた人たちを助けられる?』


『んーあー』


『レオ先輩〜!』

聞き覚えのある声が聞こえた。


俺は後ろを向く。

そこには一緒に馬車に乗った三人がいた。


三人とも初めて死体をみたらしくビクビクしている。


『お前たちか、、、、馬車に戻って人を呼んでくれ。  親玉らしきものはどこかに逃げて行ったから大丈夫だ。』


『は、はい』

三人は来た方向に戻って行った。


『レオ?』


『ああ、ファイン、ひとまず応急処置でもしよう。』


俺たちは1人づつ負傷者の応急処置をしていく。

ファインは俺の横で見ているだけだが


俺は見覚えのある顔を見る。


『おお、坊っちゃん いやあんたは強いんだな、見てたよ。』


俺は冒険者組合の建物内で喧嘩を売って来た男の応急処置をする。


『あそこでは、う、すまなかった。ありがとうよ』


『ああ、』


『お嬢さんにもすまなかった。』


『ええ、』


『終わりだ』

俺は男の応急処置を終える、






馬車の人間を呼びに来た三人が帰って来た。


『レオ先輩、馬車もういませんでした。』


『そうか、』


『ねえ、レオどうする?』


『ファイン、ドラゴンになって運べる人の数はどれくらいだ?』


ファインは少し考え

『五人、、、五人が限界、それ以上は背中の面積が足りないと思うわ。』


『そうか、じゃ俺と生き残っている四人の負傷者分だけだな。』


俺は三人の新人冒険者に言う。

『いいかお前らこの森から出て馬車のあったとこで待ってろ。後で迎えに行く。』


三人は返事した。

『はい!レオ先輩、』

『は、はい』

『お、はい』




俺たちはドラゴンになったファインに負傷者を乗せて枯れ木の森から飛び去った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る