第35話 新人


翌日の早朝、


俺たちは宿を出て検問所に向かう。


検問所の前の広場には多くの武装した冒険者がいた。



噴水の前の壇上に男が立つ。

『近頃枯れ木の森から近隣の村々に犬ぐらいの大きさの虫が農作物を盗み、森の中に持ち込んでいるという情報がきている。


今回はその原因調査と害虫の駆除をしてもらう。 今回は参加している冒険者チームが多い、協力していくように。』

男は壇上から降りた。


『冒険者の皆さん!馬車の用意ができました!』

兵士が叫ぶ。


冒険者たちは一斉に声のした方に向かい走り出した。



馬車の周りは既に我先に馬車に乗ろうとする冒険者でごった返していた。


次々と乗せきった馬車は都市を出ていき一台の馬車と俺たちを含め2組のチームだけが残った。


俺たち馬車に乗り他のチームとともに都市を出た。 



馬車の中若い青年が話しかけてきた。

『なあ、兄ちゃん見ない顔だね、新人かい?俺たちと一緒だな。よろしく!』


『いや、俺は他のところでしていた。』


『そうなんか』

青年は新品の装備を揺らして言った。


『おっさんは盾役いないのか?』

ガタイのいい青年の同い年ぐらいの男の子が言った。


『いや必要ないからいない』


『そんなら俺がやろか?』


『いやいらん』


『そうなんだ、』

ガタイのいい男の子は不思議そうにした、


『おい!ベルクなに言ってんだよお前がいなくなったらどうすんだよ!』

青年は笑って言った。


『あ、そうだな』


『そ、そうよ 怖いこと言わないで。』

若い女子が言った。



青年は言う。

『そういや俺たちの自己紹介を忘れていたな、 俺の名前はガッツ、その隣の盾を持ったのがベルク、隣の女子はアルテイシアだ。よろしく』


『そうか、俺の名前はレオだ、』


『わたしはファインです。』

ファインはローブのフードを深く被り言った。


『そうかーよろしくな!  とは言っても俺たちはお前たちのライバルだな。』


『そうか』








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