都市編

第26話 移動

ファインは山の上を飛んでいく。


地上の道が細長い木の枝の様に細長くなっていた。


山々を超えていく。




何時間か飛んでいった。


盆地の中に入る。


盆地全体は都市となっている。中心地には立派な城がある。その周りには背の高い建物が乱立している。


ファインの進行方向には盆地に切れ目を入れる谷があった。


谷には都市に続く道があった。


俺はファインに言う。

『検問を受けないと都市に入れないからあの谷に向かってくれ』


『ええ、わかったわ』


ファインは都市の上を通り過ぎる。


俺たちの下には俺たちを見上げる都市の住民が見えた。


谷に入る。


谷を抜け、谷の入り口のところまで行く。


ファインは谷の入り口付近で着地した。


俺はファインの背中から降りて、

『ファイン、行こう。』


ファインは人間の姿に戻る。


俺とファインは都市に向かって歩き出した。


ファインは俺の手をギュッと握って離さない。



検問を行う建物まで来た。


俺たちを見た兵士が呼ぶ

『はい!こちらです。』


俺たちは兵士のとこまで行き、


兵士が言う

『身分証、または通行許可証はお持ちで?』


『ああ、』

俺はポーチから許可証を兵士に渡した。


兵士は許可証を検査し、ハンコを押して渡して来た。

『では、都市に入ってどうぞ。』


俺たちは都市の中に入った。


目の前には城まで一直線に続くメインストリートが続いていた。


メインストリートの横には屋台が立ち並ぶ。


横を向けは四方八方に続く道が何本もあった。


どの道も屋台が並び、多くの人が行き交っていた。


『すごい、』


ファインはその光景に圧倒され俺が歩き始めても立ち止まったままだった。


『ファイン?どうした、?』

俺はファインの手を引く


『あ、ええ行きましょ。』

ファインは正気に戻る。


俺たちは歩き始めた。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る