第25話 復興の先

グレイトが都市から持ってきた資材のおかげで村の内部は急速に復興した。


教会だけだった村は沢山の家、店で埋め尽くされた。





グレイトが壇場に立つ。


『みんな、今日までよくやってくれた。あれから2ヶ月は経った。失った物は多いがここまで取り戻した。ありがとう!

今日はパーとやろう。』


グレイトはコップを上に上げ

『乾杯、俺たちの復興に!』


みんなコップを上げ

『乾杯!』




村のみんながそれぞれ話している。


俺はファインと輝く夜空を見ていた。


『コン、コン、コン』

靴が石の道の上を歩くのが聞こえる。


『やあ、レオくん ファインさん。今日までご苦労だったな。』

グレイトが俺たちに話しかけてきた。


俺は答える

『ああ、どうも』

ファインも返信した

『はい』


『君たちはこれからどうするんだい?、、、

このままこの村にいるのもいいが、


君たちは強い。


あの虫を全滅させたのも、魔獣を倒したのも君たちだ、こんな逸材はこの村にいるべきでは無いだろ。


上級冒険者になるのはいかがかな?


俺が推薦するよ

君たちのような者を求めているのは至る所に存在する。待遇もいいぞ、どうかな?』


俺はファインに意見を求める

『んーファインはどうしたい。』


ファインは黙って考えて

『それは、、、、いいえ、、、私、なります。』


グレイトはファインの答えを聞き。

『そうか、レオくんどうかな?』


『ああ、なるよ』


『そうか、だったら今から書類を作るよ。

明日の朝にはできる。明日の朝、教会の前で待っていてくれ。』


『ああ、わかった。』





翌朝、


俺とファインは日の出が始まり少し経ったあとに教会の前に着いた。


俺は教会の扉を開ける。


中には手を合わせ祈っていたグレイトがいた。


グレイトは扉の音に気づいたらしく。

『あ、レオくんとファインさんだね。』


グレイトは近くの椅子に置いていた大きめのポーチを持って近づいてきた。


『レオくんこれを』

グレイトは俺にそのポーチを渡してきた。


俺は受け取り

『ああ』


『まーこの中に必要な物は揃っている。無くすんじゃないぞ。、、、んーと、これを持ってここから西に三十キロ先の都市に行ってぼ、』


俺は知ってる事を言われたので

『ああ知ってる。』


『そうか、早く行くといい。今出れば夜には都市に着く。すまんが馬は貸せない、すまない。』


『ああ、わかったよ、、、ファイン行こう。』


『わかったわ、レオ。』





俺たちは村の門を出て



『ファイン、空を飛んで行こう。そっちの方が早い。』


『ええ、わかったわ』

ファインはそう言いう。俺から少し離れてドラゴンの姿になり


『乗って、レオ』

ファインは俺を呼ぶ。


俺はファインの背中にしがみついた。


ファインは翼を動かし、高く飛んだ。


朝日が目に入り眩しい。


ファインの鱗一つ一つが輝いていた。











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