第21話 魔獣
俺は男に言われたとうり木の丸太を同じサイズになるようにノコギリで切っていく。
周りの男達も俺と同じようにノコギリで木を切る。
俺は誰よりも早く丸太一本を同じサイズ、同じ形の板に切り取りおわる。
男がくる。
『もう終わったのですか?レオさん。』
『ああ、』
男は慌てつつ
『で、でしたら今度はまだ終わっていない人の手伝いをお願いします。』
『ああ、わかった。だか、切った板はどうするのだ?』
俺は男に聞いた。
男はまた慌てて
『あ、板か、それはあそこら辺にまとめて置いてください。』
『ああ、わかった。』
俺は切った木材を指定した場所に置き、他の人の手伝いをした。
昼、
『よーし、みんな終わりにしよう。』
片腕がない男が大声で木を切っていた人たちに言った。
皆一斉に声のした方を向く。
その様子を見て男は
『昼食が届いた。一旦やめて昼食にしよう。』
俺は周りの人達と同じように昼食を配っているところに向かった。
『ウォーフンフンフンフン』
俺たちの方に一匹の巨大な魔獣が襲ってきた。
兵士は剣を構え魔獣の前に立ち、止めにかかる。
『ガーン』
大きな音がして
『アー!』
兵士の悲鳴がし、兵士が押し飛ばされているのが見えた。
魔獣は真っ直ぐ俺たちの方へと向かってきた。
俺は剣を抜く。
俺の周りには誰一人いなかった。
魔獣は真っ直ぐ俺に向かって走って来る。
『逃げろーお前!』
どこかかから逃げるよう誘導する声がしたが、無視する。
俺は剣を構えた。
魔獣が剣の間合いの少し先まだ来る。
全身を前に向けて投げ出し、剣を前にして魔獣に近づく。
魔獣と俺とが重なる。
剣が魔獣の顔面に当たる。
俺と魔獣は交差し、両者とも同時に止まる。
俺の剣は根本だけが残り、残り全てが消えていた。
魔獣はすぐに俺に顔を向け赤い魔法陣を向けた。
赤い魔法陣から赤い光の細長い火の玉が俺に向かって猛スピードで向かってくる。
俺は死を覚悟し、目を瞑る。
『シュー』
何かが消滅するような音がした。
俺は目を開ける。
そこには赤く長い髪の女が手を前にしているのと、何か透明な壁のようなのが見えた。
俺の目の前にファインがいたのだ。
ファインは続けて、魔獣の方に向かって走って、高くジャンプし、魔獣の脳天から、拳で殴りつけた。
魔獣の頭は地面にめり込んだ。
ファインは地面につきすぐに俺の近くまで少し飛んで帰ってきた。
『大丈夫?レオ!ねえ!』
ファインは俺に向かって叫んだ。
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