第13話 決壊

俺はファインの側に行く。


『さあ、行こうファイン。』


俺はファインに手を出す。

ファインは俺の手を取らずに立ち上がった。


俺は歩き出した。ファインは後ろについて歩いている。





『ん?』

ファインが俺の上着の裾を掴んだ。


『ねえ、レオは私のこと置いていかない?離れない?手放さない?勝手に死なない?私を一人にしないよね?』

ファインの声は震えていた。


『ああ、』

俺はファインが急になにを言い出したのか理解出来ず適当に返事した。


『いつもそういう言い方だけど本当?』


俺はファインが怒っていると思い

『ファイン、すまないがもう一度言ってくれ。』


ファインは泣きながら

『だから、私のこと見捨てないよね、て言ってんのよ!』

ファインは両手で俺につかみかかった。


『ああ、見捨てない、一緒にいる。』


『ほ、本当?.....ありがとう』


ファインが只ならぬ状態だと思い。

『大丈夫か?ファイン?』


『うん、大丈夫、レオがいてくれるなら。』

ファインは俺に覆いかぶさるかのように抱きついてきた。

『私、レオのこと守るから、レオは見捨てないでね。』


『わかった』

俺は答える。












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