第9話 虫の軍

俺たちは外に出て様子を疑う。少し焦げぽい匂いがしたので、森を抜けて村の様子をうかがった。


村は太陽の十分の1の明るさでその危機的状況をあたりにしらしていた。


俺は急いでファインに言う

『ファイン!近くで村の様子を見たい!ドラゴンの姿に戻って俺たちを運んでくれ!』


『ええ、わかったわ。ちょっと離れて、』

そうファインは言いった。

ファインは一気に俺たちのとこから離れドラゴンの姿になった。


『背中に乗って!レオ!』

俺はそう言われすぐに彼女の背中にしがみ付いた。


爺さんがファインのとこまで走ってきて、

『わしも乗せておくれ。』

そう言い俺の後ろに来た。


ファインは俺たちが乗ったのを確認して翼を大きくはためかせて空に飛んだ。






村の上空50メートルのとこに来た。


下には民家が燃えて赤い炎が広がっていてその少し上に大量の虫の群れが漂っていた。

村の住民らしき人が火矢で応戦している。


俺はファインの背中から立ち上がり、

『ファイン!俺は今からあの虫どもを倒しに行ってくる。』


『え?あ?レオ!?』


俺はファインの背中から飛び降りた。


飛び降りながら腰に付けた剣を抜く。


上空20メートルぐらいで飛んでいた一匹の巨大な虫に剣を突き刺して乗っかった。

虫は死んだらしくすぐに羽を動かすのをやめて落ちていこうとする。


俺は落ちていく虫から剣をすぐに抜き、すぐ近くの虫に飛び移る。


虫は暴れた。

俺はとっさに剣を脳天に向けて突き刺す。虫はもがき苦しみ少しづつ高度を落としてきた。


俺は剣を抜こうとした。

しかし剣が抜けない。


背後から異変に気づいた虫がこちらに牙を向けてくるのを感じる。


『ゴゴゴゴオー!』

後ろで何か熱いものが通り過ぎ、背後の気配を無くしたようにかんじた。


それと同時に剣が抜けまた別の虫に飛び移り背後を見る。そこには巨大なドラゴンがいた。

思わず剣を構えた。

が、すぐにファインだと気づいた。再びファインに飛び移ろうと高くジャンプした。


『わ!』

勢いが足りないようで落ちていく俺を大きな爪でファインは捕まえた。


『もー危なかったじゃない。死ぬわよレオ。』


『ああ』


『本当にわかってるのかしら、まーいいわ私が飛んでる虫をなんとかするから。レオは地上の虫をなんとかして。それとお爺さんのこともよろしく。』

そう言いファインは俺と爺さんを下ろした。


『わしは村の仲間と協力して戦おう。お主は一人でも良さそうじゃからよろしく頼むなよ。』

爺さんはそう言いどこかへ走っていった。


俺は再び剣を構える。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る