第4話 山の裂け目
俺たちは話しているうちにさっきまで遠くにあった道のとこまで飛んできていた。
『あ、ついたわ、レオ! こっからどっちの方向に進んだらいいの?』
俺は目の前の二つに裂けた山に向かって指を指し。
『目の前の二つに分かれてる山に向かってくれ。』
『分かれたわ』
ファインは道に沿って二つに分かれてる山の方へと移動し始めた。
ファインは馬より2倍ぐらい早いスピードで飛んでいる。この分だと日没ごろには村に着きそうだ。
俺たちは山の裂け目近くにきた。裂け目には川が流れている。
ファインは裂け目の入り口で地面についた。
『レオ、ここは気流が複雑だし、壁同士が近いから飛べないわ。レオ降りて歩きましょ。』
『分かれた ファインさ、、、おりるよ』
俺はファインの背中から飛び降りた。
それを確認したファインはまた知らない呪文を唱えて、赤髪美女に変身した。
『さ!行きましょ、レオ!』
ファインは俺に向かって手を差し出した。
『え、?』
『レオ?人間は手を繋いで歩くのでしょ?絵本ではいつもみんな仲良く繋いで歩いてるわ』
絵本だけで判断するなよ
『いや、人間はそんな頻繁には手を繋がない』
『え、?そうなの?んーじゃ今回は珍しく繋いだて、ことにしましょ、、、さあ』
ファインは僕にさっきよりも近くに手を差し出す。俺はファインの圧力に負け、繋いだ。
ファインの指は驚くほど細くとてもさっきまでドラゴンだったとは思えないほどだ。だが指は岩のように硬く、そして雨のせいなのか?少し冷たく感じた。
ファインは初めて人間に触れたらしく、俺の手を揉んだり、つねったり、と色々してくる。
『レオ、貴方とても柔らかいわね。こんなんではすぐに怪我してしまうわ。』
俺はファインの発言になにも言わずそのままファインが機が済むまで手をいじくりまわさせた。
一通り満足したらしくファインは俺に向かって顔を向け、下から覗き込んできた。
『レオ!貴方の体、面白いわ、今度詳しく調べさせてね! 今回は満足、さ!行きましょ』
俺たちは裂け目の中にある川のすぐ近くを通って裂け目を進んで、出た。
目の前には広く広がる森がある。森の終わり畑が続いている。
その先に小さな村が見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます