番外編1 お悩み相談
プルルルルルル
脱衣所に電話の着信音が響く。
「もしもし?」
『どうしたの〜小町』
「こころ〜、どうしよう!!!」
「なんかあった?」
私は親友の“水樹こころ”に電話をかける
「あのね、悠真に可愛いて言われちゃった!!」
『おぉ〜!これは確実にきてるよ!』
「それでね、悠真にもっと可愛いって言われるように頑張る!って言ったんだけど変じゃないかな?」
『どこも変じゃないよ〜、もっとグイグイいかないと!ここらで過激なお誘いをドカンと入れたらいいよ!』
「か、過激!?エッチなのは…ちょっと」
悠真にエッチなお誘いをすると想像するだけで、叫びたくなるのに、声に出して、しかも悠真に向かってなど出来るはずがない。
『え〜、誰もエッチなお誘いなんて言ってないんだけど〜?』
画面の向こうから、揶揄うような声が聞こえてくる。
「もぉ〜!!揶揄わないでよ!!」
『あはは、ごめんごめん』
『だけど、そうでもしないと誰かに取られちゃうかもよ?悠真くんって、周りと関わる機会が少ないから、みんな気づいてないけど、性格良いし、割と顔もいいから』
「うぅ〜、そうだけど!」
確かに悠真は、他人と関わることが苦手なだけで、顔も良いし、誰かが困っていたら率先して手助けをしてくれるし、いざとなったら見ず知らずの人でも相談に乗ってあげるような優しさも持っている。
ただ、他人と関わらないせいで、その魅力に誰も気づかないだけ。
『じゃあ、もっといかないと!そういう意識させるお誘いもしないと』
「頑張ってみる…相談に乗ってくれてありがとね、また学校で」
『うん、じゃあね!頑張れ!小町!』
「よし!次の休みの日、悠真をいっぱい誘惑しちゃおう!」
そう意気込んで、お風呂掃除を終えた小町は、リビングへ戻っていく。
※※※※※
このお話は、同棲中の幼馴染が、めちゃくちゃ誘惑してくる件『4,もしかして私のこと好きなのかな…?』の番外編です。
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