第6話

 赤血球型のもどかしさを迸らせ、鉄アレイ色の草木を燃やし尽くしたサルモネラ菌は、コレラとサブクエストを行って大いに喜びを分かち合い、ローションで花火を打ち上げるほどの仲の良さを誇っていたらしく、ラベンダーをしょうもない化け物に変えてしまった。


 ライセンス登録したけったいなショーは、演劇場を破壊するほどの盛り上げりを見せていた。ラストのダンジョンに行く前にはきっちりとトイレを済ませなくてはならないため、ウィットに富んだ発言をするように心がけたいのだが、詳細は誰にも語られていないようで、東の空には朝日が浮かび徹夜明けの仲間たちは眠ってしまった。


 フォトグラファーを目指し都会に出たのだが、ふわふわと浮かぶような感覚を覚えたので、魔人と戦いに挑むことにした。小石を蹴るようなあの人の横暴にはとても耐えきれないが、マンガの公募よりはマシかもしれない、と魔女は言っていた。


 サンバを踊っているマシンガンであった。土方を肘で小突いて、ボンドで接着する。はしたない。


 ハンドル操作を誤ったが為に白鳥は死んでしまった。固有名詞のような気分で人々はそれを見下ろしていたが、段々とランドセルのような気持ちに変わっていったので、みな帰宅することにしたらしい。


 フードコートを電車で走らせる計画に、食器棚は賛成した。酸性雨は反対した。変態は反対しているようだった。


 ポッキーゲームを楽しんでいる宮廷の絵画たちは、社交の場になれていないようで、ヒーリングアイテムを取り損ねたアーモンドパウダーのように一人になってしまったようである。


 ミニカーをランドルト環で締め上げて、パトカーをベンゼン環で締め上げると、国家は崩壊すると思われたのだが、水陸両用ダンプカーを水道管で締め上げると再び国は元に戻った。


 ハンバーガーショックで日本は大混乱に陥った。アブが大量に発生し、おまけにコップを頭に乗せたラスヴェガスまで大はしゃぎし始めた。


 脊髄を積乱雲に埋めて、脳みそを青空に溶かすとなにが起こるのか、悪魔を崇拝する人々にはわからなかったが、純粋なベジタリアンにならそれがわかると誰かから聞いたので、目玉焼きを夜空に浮かべてみたのだが、やはりなにも起こらない。


 しぶとさでは誰にも負けないと言っていたショップの店員は、カクレクマノミを丸呑みすると、手羽先を蒲焼きにして親機に突っ込んで大喜びしたので、客はドン引きした様子だった。


 石膏像を象った粘土像のような銅像が街中に建っていたのだが、今はなくなっていた。


 春先になると体調を崩すと言っていた仮面舞踏会場らしき人物が、宇宙をこねくり回していると言うことだ。ただちに現場に急行した、ヒーローの一人は、実は世界中のメバルを集めていると誰が気づけただろう?


 いきりたおすなよ、テトロドトキシン。お前はしょせん、濃縮されないと効果は発揮されないのだ。


 ケンカしたので仲直りしようとしたら、百年前に開発されたという伝説の湿布をその相手が渡してくれたので、久々に飲み会に出かけようとすると、ラブレターが大空に舞っていてそれは美しい光景だった。


 消しゴムのような贖罪はいやだったのだ。


 ヒバリのような声で、生まれたてのカエルが言いそうなことを言っていた。


 ノーヒットノーランを達成したゲルマン人はついに大移動を止めて、ローマ帝国を滅ぼす前に第四惑星を滅ぼしに行ったのだが、宇宙船を作らずに歩いて行こうとしたために途中で呼吸ができなくなったと言うが、それは絶対に嘘だ!


 小判を渡すと農民は笑った。笑いすぎてルーレットに変化して、やがてキプカマヨクに成長した。


 啓発本を読みすぎた弥生時代の人々は、お互いに冒険の旅にいくことを禁じ合ったのだが誰も言うことを聞くことはなく、ついにこの国は荒れ地と化し、やがてこの地を支配したのは重箱の隅をつつくことをよしとしないエアーコンディショナーだった。


 丸太でできた橋を渡ると、そこは島国だった。なぜならこの国は島だからだ。


 レンコン運動に参加したグルカゴンは、膵臓を脅かし肝臓を脅かし心臓まで脅かして、ついに大聖堂までもを脅かしたので、たいへんな騒ぎになったと言うが、この事件との関与を否定したのは、まさしくインスリンだったという。


 配列がおかしいと呟いたデオキシリボ核酸は、爪を剥がされて大泣きした。


 ハレンチを貫き通すフレンチトーストらしく振る舞う。


 シャンプーハットを消しては復元させる、アイドルグループは、先日解散した。


 そばかすラーメン味のたまごは、ダックスフンドを愛しているのだ。


 行く末を見守る埋蔵金を巡礼地に決めたのは勇者その人だ。




 ……あぁ、なんだか疲れてきたよ。


 だけどね?


 君達のためなら、私はこの思考を止めることはないんだよ?


 ……え?


 私が勝手にやっているだけだろう、って?


 そんなことはないさ。


 君達は私の虜になっているんだよ、気づいていないだけさ。

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