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気を取り直して商売を再開するヒロ。

早速Telegramに新規の客からメッセージが届いてた。


『はじめまして。前まで引いてたPさんが持っていかれたので長いお付き合いが出来ればと思います。早速ですが草5g、 覚醒剤アイス1g欲しいです』


ヒロはメッセージを見て少し考え込んだ。

購入するラインナップを踏まえると、なかなかの熟練者だろう。

何故なら 覚醒剤アイスをキメてから大麻を吸うとてきめんに効くからだ。

だが、ヒロはあえてこう返した。


『初めまして。こちらこそよろしくお願いします。ただ、申し訳ありませんが、草は在庫切れです。 覚醒剤アイスでしたらご用意できますよ』


すると相手はこう返してきた。


『草が無いなら仕方ないですね。では、 覚醒剤アイス2gでどうですか?』


太客の予感がするが…。

ヒロは少し考えた後、こう返す。


『分かりました。 覚醒剤アイス2gですね』

『それでお願いします』


それから待ちあわせ場所を決め服装を聞いた。


覚醒剤アイスは常に持ち歩いてないしヒロは全くやらないので少しずつ溜まる一方だったりする。

一度帰宅して在庫をしまう隠し金庫から覚醒剤アイスを目見当で2g分小さいパケに入れ封筒に入れてポケットに入れ、待ち合わせ場所に向かった。

待ち合わせ場所は近所の公園だった。


ヒロは公園の入り口で待つことにした。

しばらくすると、相手が現れた。


「こんにちは」


ヒロは挨拶をする。


「こんにちは」


相手も挨拶を返す。


「あなたがヒロさんですか?」

「はい、そうです」


相手は男性で身長170cmくらいでやや痩せ型。年齢は20代後半くらいだろうか? 髪は短めの茶髪で清潔感のある感じだ。

服装は黒のTシャツにジーンズというラフな格好だ。


「はじめまして。Telegramでやり取りしてた者です。実は当初タツさんから引く予定だったんですが、タツさんが用事があるとかって言ってヒロさんを紹介されたんです」

「そうなんですか」

「はい、それで草と 覚醒剤アイス買おうと思ったんですが、在庫切れとのことでしたので、アイスだけ買おうと思いまして」

「なるほど」

「それで、いくらになりますか?」

「そうですね。覚醒剤アイス2gで30000円でいかがでしょうか?」

「わかりました。それでお願いします」


相手は財布からお金を取り出しヒロに渡す。


「確かに頂きました」


ヒロはお金を受け取ると、ポケットにねじ込んだ封筒を相手に渡した。


「それじゃあ、取引成立ということで」


ヒロは男と別れて帰途につく。

帰宅し自室のベッドに倒れ込むと急に疲れがどっと押し寄せ、ヒロは眠りについた。

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