間違えた選択

これは何度も間違えた少女のお話_______



あぁ……ほらまた間違えた。一体これで何回目の間違いだろう。人は言う『間違う事は悪くない』って。でもその言葉は私にとっての足枷で前向きになんて捉えられないくらい私は間違いを繰り返してきたの。「何でもない」「大丈夫」だなんて周りに言って。でも確実に心がすり減っている事が自分でもわかる。だから分かるの。

【私は誰にも望まれていない】って。


何をやっても失敗してなんとか頑張ろうと思って頑張ってもやっぱり上手くいかなくて。「あぁ……私って失敗作なんだ」って毎日毎日思って。生まれた意味も生きていく希望もなくて。こんな世界が大嫌いで。失敗して間違っていく私がダイキライ。でも周りに気づかれるのも心配もされたくないから『あぁ……もっともっともっと自然に笑わなきゃ。隠さなきゃ』って気を張る毎日が続くの。



私がなりたかったのは【失敗ばかりの私】じゃなくて【誰からにも愛される子】。生まれ変わったら皆から愛される子になれるかな?きっとこの次はきっと笑えるはずだから。私は小さく「オヤスミナサイ」と呟いて屋上から飛んだ。

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