第7話 謎の少女②
突入から1時間。
鬼灯グランドホテル、4階、担当は村山総山、谷部敦、堂島管領、相島東仙の4人。
村山たちは僧侶であるためそれぞれ黒色の袈裟を着ており、錫杖を持っている、村山たちは4階を歩き回りながら4人同時でお経を唱えている、悪霊たちはそのお経を聞き蒸発するように次々と消えていく、村山たちはしばらくお経を唱えると、村山たちの前に50cm程度で両手が鎌になっている悪霊たちが三体現れる、この三体の悪霊たちには4人のお経は通じていないようで4人に襲いかかる、谷部に三体の内一体が襲いかかり谷部は錫杖で鎌の攻撃を防ぐが相手の小ささと素早い動きで少しずつ攻撃を受ける。
「なんだこいつら早すぎる、皆さんも大丈夫ですか?」
谷部はが問いかけるも他の者もかなり手こずっている様子である、村山以外の3人に攻撃をしかけ、少しずつ追い詰めていくが、村山が自身の錫杖を思い切り床に叩きつけると、三体の悪霊たちは警戒し、村山たちから距離を取る。
「情けないぞお前たち少し下がっておれ、
村山以外の3人は村山の後ろに下がり、村山は錫杖を構え、悪霊たちに向かってじりじりと距離を詰めるが、悪霊たちは村山を三角形の形で閉じ込め追い詰めるが、村山はニヤリと笑う。
「掛かったのう、終わりじゃ」
村山は自身を囲んでいる三体の悪霊に向かって錫杖を床にコツコツと当て音を立てながら、眼を閉じ、何かを呟き、数秒後、目を開けると、三体の悪霊たちは青い炎に包まれ消え去っていく。
「どうじゃこの術は耐えられぬだろ」
数百年前に千開宗の
「これで終わりか、じゃが、他の階は少し苦戦している所もあるのう、応援に行くのもありじゃがどうする東仙?」
村山は他の階の状況をが完璧に分かるわけではない、多くの修羅場をくぐった経験から来るもので、感の様なものである。
「そうですね村山さんがそう言うなら行きましょう」
「じゃあ5階に行ってみるか、あそこは二人組の小僧じゃったのう、少し心配じゃ」
村山たちは5階に向かって歩きだす、しかし5階に上がる階段の近くまで行くと、村山の動きが止まる、階段の三段目に血だらけの少女が座っている。
「待ってたよおじさんたち、あたしと遊ぼうよ」
村山はその少女の凄まじいな殺気を受け圧倒されるが、すぐに冷静さを取り戻し少女に話しかける。
「今まで出会った悪霊たちとは桁が違う、おぬし名前はあるか?」
「なんで名前なんて聞くの、でもいいよ、あたしの名前はリオン」
村山は少女の名前を聞くと相島たちに指示を出す。
「聞いたか!! お前たち、この情報を他の階の者たちにすぐに知らせに行くんじゃ、こいつは全員で協力しなければ勝てぬ、儂は
相島たちは村山の言葉を聞き、頷きその場を去ろうとするが、突如相島の首が斬り落とされる、リオンが瞬時に相島の元に行き、右手を剣に変化させ相島の首を斬り落とした、村山は反応できず
「ダメだよ逃げちゃ、遊ぼうっていったじゃん、せっかく名前も教えてあげたのに」
堂島と谷部は相島が殺され時間が止まったように動かなくなるが二人ともすぐに正気を取り戻し、リオンを挟むようしてお経を唱えながら二人で錫杖を使い襲いかかるが、リオンは右手でだけではなく、左手も剣に変え、同時に二人の心臓を目掛けて突き刺す、二人は吐血しその場にた折れ込む。
「あとはおじいちゃんだけだね、あたしを楽しませてよ」
少女が喋り終わった瞬間、リオンは青い炎に包まれる
「儂に近付くと火傷するぞお嬢さん」
リオンは叫び声をあげ、のたうち回っている、しばらくすると炎は消え少女が横たわっている。
「さすがにこれじゃあ、やられぬか、なら奥の手を出すとしようか」
村山はそう言うとリオンから距離を取り合掌し何かを唱えている、その間にリオンは立ち上がり、村山に近付く。
「儂は老兵の意地を見せ死んでやる、お前さんを道連れにのう、
激しい光と爆風でホテルは揺れ周囲の物はすべて吹き飛んで行く、村山は生きてはいるが痩せ細り合掌した状態で立ったままでいるが、虫の息である。
遠くからリオンが歩いてくる。
「今のは危なかったな、死ぬとこだったよ、てかもう死んでいるけどね」
「くそ、ここまでか、やはり想像以上の化け物だ、誰かがこやつを倒さなければ我々は全滅だ」
村山は喋るのが精一杯でもう動くことすらできない。
リオンが手を前に出すと黒い液状のものが出現しそれが、死神が持っているような、巨大な鎌へと変わる、その鎌で村山の首を刈って止めを刺す。
「これで5人殺したね、これからどうしようかな、少し満足したしけど、まだ物足りないね、そうだ次はホテルに入ってきた中で一番強そうだった人を殺そう」
リオンは楽しそうな様子でその場を後にする。
突入から1時間30分、死亡者5人、残り15人。
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