第2話 救急搬送とこぼれ話

救急車で搬送された、または同乗したことのある方ならご存知の通り、救急搬送されても、普通は余程のことがない限り、急場しのぎの診察を受け、薬など処方されて、あとは近所の病院に行くよう指示されてサラッと帰される。だって救急病院だから。


過去にあたしは患者の付き添い者として救急車に何回か乗っていた。1回目はダンさんの急激な腹痛。それは男性最上位の痛み。女性の出産に次ぐ激痛と言われるアレ。尿路結石。ダンさんは結石での救急車は既に経験済みだったらしく、あたしが心配してウロウロしてても、「大丈夫、大丈夫」と繰り返すばかりだったんだけど、激痛に耐えている姿を見ていられなくなったあたしが救急車を呼んでしまったのだった。初めての119は緊張したが、何とかなった。で、エコーの結果は確かに石を確認出来たものの、破砕する程ではなかったようで、少しして戻ってきた。ちなみにその後暫く経って、その石は何とかカランと出てきた。聞く所によると、結石は繰り返す人は何度でも繰り返すとか。その内に石の場所とかタイミングまでわかるようになるとかならないとか。




ちなみに腎結石対策の一番が「真水を大量に飲むこと」は常識ですが、あたしがお世話になってる東洋医学の先生曰く、結石の自覚のある人は1日に3リットルの水を飲め、だそう。それも食事やお茶を含めずに真水で3リットル。これ、かなり大変。というか、現実的にはほぼ無理。でも結石のない健康な人も1日に1.5リットル飲まなきゃだそう。でも一気に飲むと水毒になるからNGで、コップ一杯(180〜200ml)の真水を1日の間に7、8回に分けてこまめに飲まないといけないとか。


以上、健康メモメモでした。


あ、話が逸れたついでに。

結石は自覚のない人も(特に女性)意外に多いらしい。何だか最近トイレが近い?と思った時はそちらも疑ってみるといいかも。盲腸か生理痛だと思っていたら実は結石とかあるらしいので。もし気になる場合、まずは塩分と脂分を控え目にして摂取水分量は減らさず、30分のウォーキングとか軽めの運動習慣が良いようです。


また、結石の意外な最終対策法は、ディズニーランドのビックサンダーマウンテン。


あの、ゴトゴトの細かな揺れが結石排出に役立つという報告が、フロリダのディズニーワールドから出てます。結石でお悩みの方は一度お試しあれ。特に後部座席がオススメとか。でも無料で手軽なのは、お水を沢山飲んで、マンションの階段をひたすらリズムよく降りることだけど。縄跳びは疲れるしね。



で、あたしの救急車2回目は母の付き添い。父が脳血管障害で急に亡くなり、残された母の精神が不安定になった時。様々な敬意を経て、精神病院へ入ることになってしまうのだが、その最初は「誰かが夜に家に入って来て通帳と印鑑を盗んでいった」と警察を呼んだのだった。当時、同じ都内に住みながらも結婚して別の市区に住んでいたので、まだ2歳くらいだった長男を連れて慌てて駆けつけるも母は既にかなり具合か悪くなってしまっていて、自分は病気だと言い張り、救急車を呼んでしまった。確かにその20年程前に大腸の大半を手術で切り取るという大病をし、身体的にあまり調子が良いとは言えなかったけれど、父が存命中は元気だった。ただ、倒れる前の父の外出をもっと強く止めていたら、父の死を止められたのではないかと悔やんで落ち込んでいた。だから一時期、ダンさんにお願いして、うちで一緒に暮らしてた。でもうちは1LDKでダンさんと2歳児もいる状況。あたしは長女だけど、もう一人、都内に一軒家を持つ弟がいた。少ししてその長男が同居するからと母を引き取った。でも思えば、その時既に母には軽い躁状態が出ていた。鬱だけじゃなく、躁鬱だったのだ。買い物を沢山してきたり妙に元気だったり波があったらしい。やがて、その症状が重くなったと母は精神病院に入ることになった。何回か面会に行ったが、そこは想像を絶する世界だった。でもそっちに話が向くと、ひどく長く重くなるので、ここでは書かない。やがて母は社会復帰出来るが、父の死と母の病、精神病院への通いは、結構な心的ダメージをあたしに与えた、とは思う。


精神に異常をきたすと黄色い救急車が迎えにくるという噂が昔あったけど、それは都市伝説らしい。


などの経緯により、救急車に乗り慣れてたあたしだけど、自分が乗せられて、またその後も留め置かれるとは思ってなかった。


ただ、何かしらの予感があったのか、あたしは息子がまだ幼い幼稚園児の頃から、110番、119番の掛け方、簡単な護身法、迷子になった時、困った時の助けの求め方、基本的な料理、包丁の使い方から調理法まで教え込んで、自分に何かあっても、何とか生きていけるように仕込んでいた。


そのおかげで、いやもしかしたらそのせいかもしれないけど、テスト初日に昼前に帰宅したら意識不明で倒れてる母を発見、救急車を呼ぶという可哀想な体験をすることになったのだった。


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