第12話 冒険者組合、ギルド(2)
そう、この巨大な建物は、帝国ジャポネが運営している、冒険者組合・ギルドの本社になるのだが。
この建物は普通の冒険組合とは違い。
建物内には国が運営しているショッピングモールや屋台に、お食事処、ラウンジ……。
そして宿泊施設に大衆用の銭湯も備わった。
この世界一のアミューズメント施設になる。
だから貧相でみすぼらしい男が、このように建物内に侵入しても──良く教育された社員、販売人立ちの口かは。
「いらっしゃいませ」
「当施設へようこそ」と。
彼への心温かい声が次から次へと告げられるから。
「くるしゅうない。楽にしておれ」と。
この冒険者組合・ギルドの本社で働く社員達が首を傾げることを、この貧相で汚らしい男が呟くから。
「はぁ」と呟きつつ、社員達は、次から次へと首を傾げていくのだが。
この貧相で汚い男は、そんな社員達の様子等、気にも留めずに建物奥……と、言っても?
本来は建物の中央ホールになるのだが。
彼は冒険者組合・ギルドの本社のサイドの勝手口から建物内へと、ヒソヒソと隠れるように侵入したから。
どうしても、彼の目指す場所は、建物奥にあると説明をするようになってしまうのだと、説明をしたところで話しを元に戻すけれど。
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