第115話 決着

 俺のファイヤーボールは奴に当たると、瞬く間に上半身を半ば炭化させていった。

 当然ながら一気に焼かれ、即死していた。そして村の建物を数軒巻き込んでしまい、半ば焼け落ちてしまった。それと俺の腕は元に戻っていた。


 これで決着したのだが、俺ははっとなり手近な建物に敵を捜索する振りをして入り、超特急で下着とズボンを履き替えた。失禁の証拠隠滅である。失禁しかけたのではなく、少しチビっていたのだ。その後建物を出て何事もなかったかのように残党の捜索を始めたが、特に新たな発見はなかった。まだ残っていた盗賊達は俺の戦いを見ると次々と投降していったのだ。そう、何者か分からないが、絶対的な強さを誇る奴を俺が消し炭にして殺したのだが、奴が盗賊達の中で一番強かったから当然と言えば当然の流れだ。


 俺は盗賊を1箇所に集めるように指示をし、全員を奴隷にしていく。   

 新たな奴隷の何人かに尋ねた人数と、実際に数えた人数が合致するので全て捕まえたようで、死んだのは俺と戦った男だけだった。俺は死んだ奴に蘇生を掛けるかどうか考えたが、やっていた事はともかくとして、あの強さは惜しいと思い、奴隷としてから生き返らせる決断をした。

 その後カナロアにフランカやエルザを呼んできて貰う。


 ほどなくしてミザリア達が出てきたが、不思議な事に見た事のない美女?美少女が2人ミザリアの両脇にいた。なんとなくイリアとミリアに似ている17、18 歳位に見える瓜二つのレディーだ。そうイリアとミリアを大人にした感じだった。そしてその2人が挨拶をした。


「友安様お帰りなさいませ!」


 スカートをちょこんとつまむ貴族の令嬢などが行う優雅な挨拶をして見せた。見事にハモっていた。


 また、見た目を始めしぐさや声、何もかもが俺の好みだった。また、胸も大き過ぎず、小さくもなく上品な大きさだ。そして何より怪我1つない。


 ミザリアも怪我1つない。


「どうやら敵を制圧なさったようですね。よくぞこのタイミングで戻られました!おかげで助かりましたわ」


 ミザリアによると、前日に斥候のような者を見掛け、異変を感じていたのだが、ハインが勝手に出て行ったのだと言う。それならばあの手紙はどうしたのだろう?ミリアの独断か?いや今回は・・・イリアか?


 人が馬や馬車で村を離れて、俺の所へ救援を求めに行くには既にに遅かったようである。また、もう誰1人として俺の所に送り込む余裕は戦力的になかったはずだ。それと、何故か念話が使えなかったのだ。


 俺はミザリアの傍にいる美女2人の所に行った。


「君達は?その・・・?」


 馬鹿な質問をし掛けたが、2人に抱きつかれた。俺は君達は誰?のつもりで聞いたが、別の意味に捉えたようだ。


「友安様遅かったよ!もっと早く来てくれなくて怖かったよ!」


 等と泣き言を言い、感極まったようで遂に泣き出した。


 俺ははっとなった。この2人は成長したイリアとミリアだと漸く分かった。俺は2人を抱き寄せた。


「ごめんな。遅くなったね。少し見ないうちにすっかり綺麗になったな。余りの変わりように驚いたよ。急成長したようだが、体は痛くないのか?」


「はい、心配有り難うございます。今は大丈夫です。成長に伴う痛みがあった為、このところずっと寝込んでいましたが、成長が終わると痛みはパッと止まるものなのです。私達の今の姿はお気に召されましたか?友安様の好みにの胸に成長していれば良いのですが」


 ミリアに続いて相変わらず残念さんなイリアが口を開いた。


「友安様、私達に跪いて求婚してもいいのよ。流石に友安様の手に収まる大きさのおっぱいになったわよ!」


 そう言われると俺は言われるがままに跪いて求婚してしまった。今は清楚で揃いの白い上品なワンピースを着ていて、目の前には超絶美少女がいる。穢のない完璧な清楚系の同じ姿の少女だ。触れてはいけないような位だ!


「散々胸が無いとか、子供だのなんだの言ってしまって悪かった。はっきり言って何もかも俺の好みだ。俺の妻になってくれ!愛している」


 跪いてと言った当人が慌てて俺を起こしてきた。まさか俺が跪くとは思わなかったようだ。


 そうしている間に勝負がついた事が分かり、村人達全員が次々と広場に集まってきたのであった。

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