第112話 エルザ

 俺は部屋に入ると、アクセサリー店で買ったネックレスをエルザに着ける。エルザはきょとんとしていたが、俺からのちょっとしたプレゼントだった。買い物を机の上に置いて風呂を準備し、俺が先に入る。その後でエルザもお風呂に入り、明日からの事について少し話をした。今回は別々にね。

 明日1日は近隣の村を回る事になり、明後日に村へ帰るという事になった。


 俺はエルザを手招きし、ベッドの横に座ると手を取り語らっていた。  

 如何にエルザが素晴らしい女性か、俺がエルザの事を愛していると言う。


「私のような女で良いのですか?ミザリア殿の様に柔らかくはなく、筋肉質で硬いですわよ」


 俺はそんなエルザの口を塞ぎ、押し倒す・・・にはまだ早いのでギュッと抱きしめる。


「君は十分魅力的だよ。ミザリアはミザリア、エルザにはエルザの魅力があるよ。前も言っただろ?俺はエルザのように鍛えられた女性というのに魅力を感じるよ。改めて言うよ!俺の妻になってくれ。勿論ミザリアの許可は下りている」


 俺にとっては少し早いかなとは思っていたが、周りの話からするとどうもこの世界ではエルザの年はかなりの行き遅れらしい。結婚自体国にもよるが、12歳位から行われるのが一般的で、14歳から16歳が最も多い。そして18歳ともなれば、子供の1人や2人はいるような年だそうだ。現代日本の結婚観とはまるで違う。 その辺りについてはミザリアから言われていたのだ。 

 どうもエルザが自分の年齢について、気にしているらしいという事を聞かされていた。


 ミザリアもそうだった。エルフとしての年齢であっても、もう普通は結婚している年だったと言う。なので人間でいう18歳のミザリアには、エルサの気持ちが痛い程分かると言っていた。


「俺は君が好きだからプロポーズをしているんだ。18歳だとまだ若過ぎるとは思うけど、エルザには俺の傍に常にいて欲しいんだ。


 エルザが首を横に振る。


「良いのですか?早いんじゃなくて、行き遅れですよ!トウが立っていて遅い女なんですよ?行き遅れを娶るなんて良いのですか?」


「そんな事はないぞ。俺の国では18歳なんて、まず結婚している奴なんていないぞ。まだまだ勉学に励み、結婚なんて数年から10年は先の話だよ。俺の歳もそうだ。価値観がというか、育った環境があまりにも違うんだ」


 そう言いエルザの手を握りながらキスをする。そしてエルザの服を脱がすと、俺の興奮は最高潮に達し、理性が飛ぶ。そう、かなりセクシーな勝負下着を着けていたのだ。先程店で買っていたのは本当に勝負下着だったのである。

 そうして俺とエルザは愛を確かめ合い、名実共に結婚したのであった。

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