第68話 修行の結果

 新しい装備に慣れる為、ローテーションで待機組と戦闘組を入れ替わっていた。待機組はハインとシロのお守りでもある。


 今日は俺も近接戦闘をする。

 服が獣臭くなるのを我慢すれば問題無かった。グリフォンは特に臭がきつい。あっ、俺じゃないよ。主にハインとシロだよ。最初はグリフォンの返り血を浴びた時に俺が近付くと嫌そうにして逃げやがった!薄情な奴め!と思ったら。臭い消しの効果のある薬草を咥えて戻って来たんだよね。よきかなよきかな。


 因みにハインとシロからは獣臭はしないんだ。むしろ癒やし系!モフモフ。


 コホン。戦いは一方的で、装備変更後の慣らしや、新しく覚えた魔法等の実戦訓練位にしかならず、概ねこの島でやる事が無くなってしまった。


 防具もガチャで欲しいのはブーツ位なものだった。他は揃ったんだよね。レアリティが低い装備もあるけど、基本的にこの島に来る前の装備より性能が良い。


 ミザリアやイリア達に言えないような、いかがわしいガチャも有った。


 例えばナンパセット 。

 その中には催婬材とか、眠り薬とかが商品で、あかんやつもある。いやいやいや!これは強姦セットだろう!と突っ込みどころ満載のガチャだ。


 それに、ムネチカの初期装着だった下着が、まともな下着に見えるようなセクシーランジェリーとかのガチャもあったな。


 ガチャの事を考察していると、俺が欲しいと思う装備を景品とするガチャが発生していた。


 ただ、いかがわしいのは言い訳をする訳ではないが、奴からギフトを没収した時から有ったし、引いた回数が数回有ったから奴の願望っぽい。でもついつい想像してしまう。

 超セクシーランジェリー姿のミザリアを。


 いかんいかんと首を振りながら、イリアとミリアの戦闘を見ていた。

 2人でもグリフォンを倒す実力が付いており、倒した後ミリアを抱きしめて誉めてあげた。イリアにはおでこにキスをして誉めると、2人は満足した。次は逆をしないと2人は拗ねるので、どちらに何をしたか覚えておかないと後が怖かったりする。


 中々難しい2人だが、俺の癒しに必要となる大事なレディだ。特に尻尾!じゃなくて普段の子供っぽい行動が俺を笑わせてくれるのだ。心の癒やしだ。モフ。


 今日は新しい装備の慣らしのみで終わり、明日は本格的なグリフォン狩りだ。島最強となるリポップ魔物なのだが、最早一方的な狩りの対象だ。


 シロとハインは現状10m位しか飛べないし、攻撃も出来ない。つまり今はお荷物だ。

 ただ、幼体から子体に変わるとA級の魔物と渡り合える力を持つ筈なのと、何かしらの特殊能力の発現が期待出来るらしい。


 とは言え今は単なる愛玩動物だ。

 確かに可愛いんだよな。人懐っこいし、肌触りも良い?産毛が有るから毛触りかな?


 宿ではシロとハインを誰がお風呂に入れるかの話し合いが行われていた。


 参加者はイリア、ミリア、ミザリア、ムネチカ、フランカだ。意外だったのはフランカが名乗りを上げた事だ。


 そして盛大な戦いが繰り広げられた。


 俺が仕切り、先ずはミザリアが脱落し、俺に泣いてすがる。


「友安様!後生です!どうかお情けを!私達恋人よね?」


 そう来たか!と一瞬心が揺れ動いたが、サムズダウンで返し、泣き崩れるミザリアを血の涙で見送り戦いを続ける。次のリタイアはムネチカだ。


「マスター!私の体を欲望の捌け口にしても構いませんから、どうか。どうキャイン・・・」


 凸ピンの刑に処した。


 残り一名の脱落だが、イリアだった。


 俺がパーを出したが、イリアだけはグーを出した。


 イリアはその場で泣き崩れた。俺に懇願の眼差しを向けるが、手をクロスさせ、Xをジェスチャーすると、ひとでなし!とか言っていたな。


 2匹にはどちらがどちらに行くのか決めさせたら、シロはフランカ、ハインはミリアを選び、ガッツポーズを決めるフランカが先に風呂へ入っていった。


 次のミリアの時は結局女性陣3人が風呂場に突撃し、抵抗するシロを拉致っていったりしたが、奪われたミリアは怒りながら3人を追い掛けるのであった。楽しそうだな。混ざりたい・・・

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