第58話 ギフトエラー
夜中に突然けたたましくアラームが鳴り響いた。どうやら俺にのみ聞こえるようで、皆は寝ていたが、俺1人のみ目覚めた。
脳内ディスプレイが赤く点滅しており、警告文が表示されている。こんなのは初めてだ。
【警告!同一系統の収納ギフトを不正に入手した事により重複しました。1時間以内に任意の誰かに譲渡しない場合、両方のギフトが消失します。速やかに譲渡してください。譲渡は任意の対象に触れながらギフト付与を宣言して実行して下さい】
俺は青くなった。
慌ててミザリアを起こし、事情を説明する。
そう、ミザリアに俺が元々持っていた限定的な収納を付与する事を決めたのだ。まだ寝ぼけている為か、俺の首に腕を回してきて、そのまま寝ようとする。無防備過ぎる。
念の為、元の収納の中身を部屋に全て出した。
ミザリアの手を握りながら付与を行う。胸元は見ない事にした。寝間着はその、セクシーでくらくらします。あ、あかん。お持ち帰りしたい・・・理性が・・・がって違う!今はギフトだ!
「ギフト収納小、付与」
俺の腕が一瞬光り、次にミザリアの腕が光った。
ミザリアはその瞬間1時的に気を失い、俺の方に倒れこんだ。
咄嗟に受け止めたが、胸を思いっきり鷲掴みにして受け止める形になってしまった。心配するよりも、胸の感触にくらくらしたが、幸いな事に数秒でミザリアは意識を取り戻した。
「と、友安様、有りがたく使わさせて頂きます。素晴らしい能力ですわ」
「うん、大好きなミザリアに是非使って欲しいんだ。使い方は分かるかい?」
「はい、使い方ですが、不思議な事に頭の中に入ってきましたわ。感謝をしますが、あ、あの、その、友安様?もう大丈夫ですので、私の胸をお楽しみになるのをそろそろお止め頂けないと、私も恥ずかしいですわ。それともこのまま夫婦の契を始められるのでしょうか?ただ、ここは皆から見えてしまいます」
俺は、ハッとなった。
「ご、ごめん。あまりに心地良いのでついつい。」
「もう、駄目ですよ!仕方の無い方。助平さんですわね。そう言えば友安様の収納には何が入っていますの?確かあの黒髪の奴隷からうばったではなく、頂いた力ですわね?中身もそのままなのではないでしょうか?」
俺は大きさの小さいのを適当に出すが、2人して絶句した。
下着と服のセットがあり、それも女性の下着を含む物が大量に出てきたのだ。洗濯はしてあるが、全て使用済みだ。
服も女性の物ばかりだと思ったら男のも有った。
「あ、あのう、まさか下着泥棒さんでしたの?」
俺は女性用の服のセットを全て出したが、数えると97セットあった。しかもワンセット毎に袋に入れてある。
ついでに男用も99セットあった。
「それにしても尋常な数じゃないな。何故だ?あいつにそういう趣味が有る様には見えなかったぞ?女には困らないおらおら系の奴だしな。何か有るな。しかも男用も有るしな」
お金は2億Gと一生遊んで暮らせられる量が有ったが、何故これだけの金を持っているのか謎だった。
グリフォンの時は魔石がそのままでおかしいとは思ったが、グリフォンの卵が8個ある。狙いは卵だったらしい。魔石を抜かないとどうなるのか知らなかったのか?
俺はまさかと思いつつギフトを確認した。
すると【ガチャ】にその答えが有った。
女性の服の謎は、どうやって集めたのかは別として、ガチャを見ると分かった。念じるとディスプレイにガチャの一覧が出て来たので、選んでみた。
【期間限定女性キャラガチャ】
絆を10集め、確率でUR華 or URキャラの入手のチャンス。絆1の場合R ~ SSRをランダムで引き換え。
絆11にておまかせでUR華か下記URからランダムで1人体入手可能!このチャンスを見逃すな!確率は
UR華 1%
UR 99%
風のシルフィー
火のアイラ
水のジャンヌ
地のレフィア
今回の課題は、女性用の服のセット。条件として複数日着用されており、且つ、同一人物の服は何着あっても1セットと見なす。洗濯をされている事。10セットにてガチャを1回引けて、絆1入手、女性用下着100人分のセットにて11連ガチャを引けて、絆11入手!
残り2時間12分
説明を読む限り、同一人物の服と下着のセットを、全て別人で集めなければならない等、ハードルは何気に高い。100人分のセットだ。
俺はミザリアに説明文にある内容を話した。
要約すると強力な者を召喚出きると。これから変異に立ち向かうのに、強い仲間は必須だ。
ついでに男用も確認したのだが、女性用を女を男に変えただけの内容だった。
更にグリフォンのガチャは卵10個で、無理やり使い魔か使役できる聖獣と引き換えとある。ミザリアにイリア達へ話して貰うようにした。そしてミザリア達に服を用意するようにお願いした。ミザリア、イリア、ミリアの服があれば100セット揃うからだった。
ガチャか!俺も好きだぞ!
あいつの装備がやたらと良かったのはガチャの所為か。
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