第43話巨大な火の球




巨大な火の球を追い駆けていた。


何処のダンジョンから発生したのか、分からずじまいだ。

ギルドでも問題視されている怪物だった。


何処かの街が一夜で壊滅かいめつしたのは、10を超えていた。

それも離れて国の街を、転々としていた。

各国の国がギルドに苦情を上げている。


ギルド内でも、怪物の行動予測をする部署が動き出した。

襲った街の関連を調べていた。

行動には、なにかルールがあると睨んでいた。

数学的に点数に置き換えて、数値化してAIが弾き出した。



佐々木理華子からも念押しされたのだ。


「絶対に討伐してくれって」


弾き出されたポイントで待ち構えて居た。そして奴が現れた。

見つけて追い駆けて6時間は経過しただろう。


「ドラ丸、しっかり追い駆けてくれよ」


『分かっております』


火の球の速度は、一行に遅くなることは無かった。

どうしよう・・・俺の雷魔法をぶっ放した。

雷鳴がとどろき、無数のかみなりが火の球に命中。


その途端にまぶしい光りが周りを支配すた。


その光のせいで視界が見えない。


「ドラ丸、周りは見えるか?」


『見えますが・・・火の球は消えて無くなっています』


消えて無くなった・・・そんなバカな・・・

視力が戻っったが、火の球はいなかった。


ギルドに見失った連絡をすると、中国の上空に現れたと目撃情報をもらった。

サウジアラビアの上空を飛んでいたはずなのに、一瞬で中国まで移動したのか・・・

考えても仕方ない。


「ドラ丸、こっちの方向に向かってくれ」


『分かり申した』


俺が指示した方向へ飛んでいった。



そして新たな情報をもらった。

何かを探している。そんな情報だった。

そして街を襲っていないのが、俺にとって救いだった。



「見つけた!」


北朝鮮を過ぎた上空からも、街並みの変化は歴然たる事実だった。

ここ韓国の上空で何をする積もりだ。


なんだ、韓国を過ぎてしまった。

あの迷走したルートはなんだったのだ。



あ!九州に向かっている。

もう1度、雷魔法をぶっ放すか・・・又、変な所へ行ってしまうかも知れない。

下手するの逃げられる可能性もある。



もう鹿児島に入った。日本を通り過ぎるのか・・・


ああ!桜島火山の上空で停止している。


「ドラ丸!ありったけの攻撃を放てーー」


巨大に火の球を作り出して、ドラ丸は放った。


上空で2つがぶつかった。

激しい大爆発が起きた。高い上空だが火山一体を炎が襲っている。



俺自身も結界が張れるようになったので、鹿児島の街々を結界で張り尽くしていた。

その結界で被害を出さずに済んだ。


俺の顔には、熱い熱風が襲い髪や肌がめちゃくちゃだ。

俺自身に結界を張るのを忘れていた。


回復魔法でしっかり回復しておく。




俺は火山に何かあると見ていた。


それは有った。ダンジョンが火口付近にあったのだ。

あの大爆発で、隠れていたダンジョンの穴がさらけ出したに違いない。

俺自身に結界を張った。


「ドラ丸、あのダンジョンの穴に下りてくれ」


ドラ丸は火口に下りても、熱くないように平気にしている。

俺はそのまま、ダンジョンに入った。



そしてダンジョンに入って、火の球の正体を知った。

ダンジョン1階に、火の玉が浮かんでいた。


俺は水球を放って、1つ1つを討伐してゆく。



もしかして、火山の噴火で遠くまで飛ばされた火の玉が、迷いに迷って更に遠くまでいってしまい。

そのまま進化してしまった。


もしかして、俺の雷で思い出したのかも知れない。


俺は、コアを目の前にして、そんな事を考えていた。


そして、コアを破壊した。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る