第30話巨人
スウェーデンへは、ギルドが用意してくれた飛行機で向かっていた。
機内でのPCで怪物の
それは、“北欧神話”に出てくるような巨人であった。
今まで見つからなかったのは、理由があった。
この巨人は、姿を透明にして見えなくすることが出来た。
それが突然、その姿を現して街を襲ったのだ。
街中を気まま暴れまくっていた。
その街はさほど大きなものではないが、住民が撮った動画がインターネット上にアップされ続けた。
その為に今は、世界中が注目している。1日、2日、と暴れほうだいだった。
ノルウェーから支援物資が送られるニュースも流れていた。
NATOもどうするかNATO内で話し合いの最中だった。
それに対して早く動いたのがアメリカだった。
大統領命令でギルドが動いたのだ。
実は、彼女からの直接に頼まれたから行くだけで、大統領の命令でゆく訳がない。
なのでアメリカのギルドの
その巨人の身長は4メートルもあった。
そしてその巨人は2体もいた。下半身は、長い体毛でおおわれていた。
しかし、見れば男女の識別は出来た。
一部の学者から、子供を産むのでと言う者がいる始末だ。
それは、更にネットで騒ぎになる話題だった。
中には
そして軍による攻撃も行なったが、バリアのようなもので全て無効化されていた。
そして姿を消して、戦車は投げ飛ばしたり、戦車を地面深くまで踏みつけた。
兵士の何人かは捕まって、空中高くに放り投げられた。
まるでおもちゃで遊んでいるようだ。もしかして、それだけの知能ではないかと疑われている。
姿を消した巨人は暴れに暴れた。それは軍が全滅寸前まで続いた。
あまりにも
その為に
その動画もインターネット上に流れまくっていた。
スウェーデン軍の面目は地に落ちた瞬間だった。
爆撃機での攻撃も試みたがダメだった。
反対に大石を投げつけられて、墜落する爆撃機が出る程だった。
もう軍としてはお手上げ状態だった。
軍の飛行場に降りたると、大勢の軍関係者に取囲まれた。
一緒に来ていた外交官によって、
すぐに現場にゆく必要があったからだ。
ぐずぐずしている暇はない。
魔石召喚獣と急いで向かうことを了承してもらい、キラらと飛び立った。
アプリの画面を見ながら指示してゆく。
「この方向で進んでくれ」
『わかったよ、主』
ああ成る程、巨人は消えていた。鑑定が無ければ分からないレベルだ。
強力な魔石召喚獣を空中から放り投げながら召喚してゆく。
ザザは回転しながら、ふわりと地面に着地。
そのまま水魔法を展開して発射している。
何もない空間に
その時にもう1体が地面に着地。凄い音がして地面が
周りには土ぼこりが舞っている。
そこから這い出したのが、シルバーゴーレムのアインだった。
立上がったアインは、巨人と同じぐらいの高さだ。
進化した途端に8メートルから4メートルに
力は倍以上になっているはずだ。
それが男の巨人と掴みあって、暴れている。
相手も力は強いみたいだ。
女の方も、ザザの攻撃でバリアが壊されて、本体をあらわした。
ザザを捕まえようと飛びつくが、ジャンプして逃れていた。
着地した瞬間に、最大の
手で防ぐが、その手も切断して首半分が切断された。
首から大量の血が噴出した。そしてそのまま倒れた。
格闘中だった男が、そっちの方向を見てしまった。
そのスキを見逃さないアインは、下からアッパーを巨人のアゴにくらわした。
巨人の巨体ごと空中に浮かんだ。
そして落下してピクリッともしないまま消え去った。
巨人の討伐が終わった。
『主殿、向こうにダンジョンがあります』
「そうか、案内してくれ」
ダンジョンの前で、ダンジョンを見ていた。
「アインは、ここで待機だ。キラと仲間は、この辺の怪物がいないか探索して、居れば退治してくれ。魔石は食っていいぞ」
『本当か!皆、行くぞーー』
言った
「ザザ、行くぞ」
2人でダンジョンに入った。
もうザザに任せて、俺は魔石回収に専念する。
1階層に現れるのは、2メートルをこえた巨人を小さくした奴だった。
ザザの引っかきで、絶命している。
力の差は歴然としていて
「少し、ペースを落としてくれ」
『わかりました』
2階層も様々な怪物が出たが、ザザの敵でなかった。
「やっとコアか・・・」思い切り叩き壊した。
地上にワープしていた。
キラ『24体を倒したよ。そして美味しかったよ』
「そうか、よかった。それは巨人か?」
『手が4本の熊だったよ。たったまま攻撃して来るんだよ』
「ほう、熊がいたのか? それも立ったままか・・・」
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