現代ダンジョンへ挑む魔石召喚師

第23話新たな世界

あれから１ヶ月、ダンジョンコアは新たな２階層を作りだした。

１階層は、従来の怪物がさまよっていた。

ダンジョンコアは地下２階層へ転移した。

そして２階の怪物を強くなって出現していた。

彼女との協力で２０人の育成者が独り立ちした。

そして１０ヶ所の拠点で、討伐要員を育成出来るまでに育てた。

そこから卒業した討伐員は、徐々に活躍するニュースが報道されている。

そして、正式に討伐ギルドが承認してくれた。

それは1週間前の事だった、各国の報道陣が詰め掛け賑やかに式典が進められた。

俺は苦手なので遠くから眺めていた、そして彼女が壇上（だんじょう）でスピーチしているのを見詰めていた。

今プライベートジェット機でイギリスに向かっている。

機内には俺と補佐をしてくれる外交官２人の計３人。

彼女はアメリカで討伐ギルドマスターとして頑張っている。

何かにつけて討伐ギルドは実力主義でなければ下に示しがつかない。

彼女の実力で関係者に、トップ目線で睨（にら）みを利かせている。

俺はアメリカだけでなく、世界が局面している危機に対処するべきだと思った。

クエストがダンジョンコアの殲滅（せんめつ）だからだ。

早い段階でコアを壊せば、危険が少なくなるのだ。　

イギリスからの依頼で、地上に残る怪物討伐をする為に向かっていた。

イギリスは非常に困った状態だった。

陸・海・空の３体の怪物に悩まされている。

陸は巨大なカメで体長５０メートルで、あらゆる武器を撥（は）ね返していた。

通り過ぎた跡には、磨り潰された残骸（ざんがい）しか残っていなかった。

海は巨大な蛇で体長７０メートル、潜水艦や駆逐艦を巻きつけて潰して沈めた数は１０隻。

巨大な蛇に見つかれば、逃げる術も無かった。

海中を移動する速度が異常に速く、気がついたら目の前に巨大な蛇が居て逃げられなかった。

空は正体不明の怪物で、飛行機が空中で突然に止まりしばらくして墜落する。

その墜落現場には、死体が見つかっていない。

レーダーで捉（とら）える事も出来ず、目視でも見る事が出来ない。

イギリスの空を怪物が暴れ回って、制空権を握られてパニックになっている。

もしもの事を考えて、イギリス上空前に操縦席に移動。

前方を鑑定しながらイギリスに向かった、正体不明の怪物を認識出来る可能性に掛けた。

案の定認識出来た、それは大きな透明な球体だった。

ギガバブル

レベル　3

HP11000/11000

MP400/400

スキル

浮遊Ⅱ　吸収　

魔法

雷魔法2

比較対象が周りに無いので、大きさを数値に出来ないが大きいと思う。

しかしジェット機の中に居ては戦えない。ここは逃げるしかない。

パイロットに右に回避するよう指示、機体を傾け右へ回避。

どうもジェット機なみの速度はだせないようで助かった。

飛行場では１０人程が迎えに来ていた。早速車に乗り込み移動。

空の怪物情報を知らせると、大いに喜び今後の話に為った。

優先順位として陸のカメを第１位に上げられた。

イギリスはカメの移動先に神経を集中していて、ニュース速報で移動予測されていた。

カメの被害が移動と共に拡大していく、国民の不満が徐々に政府に移りだしている。

今の車もカメへ向かっている、後２時間で着くそうだ。

カメの進行先１０キロで降り立ち、周りは避難後であわただしい跡だけが広がっている。

カメに向かい歩きながら、魔石召喚していく。

飛行部隊が４０体・地上部隊が６０体の合計１００体の集団。

いよいよカメを目視出来た。

ギガント

レベル　2

HP20000/20000

MP600/600

スキル

鉄壁Ⅲ

魔法

防御魔法2

全魔法攻撃をギガント頭部に定め、俺が合図すると始まった。

全ての魔法攻撃が一点にぶつかると、複合効果で異常な大爆発が起きた。

目の前で凄まじい閃光に、そして衝撃波が事前に張った結界が俺達を守る。

結界を張れるガルガルのお蔭だ。結界が無ければこっちにも被害が出ただろう。

ガルガルは、スライムの一種だった。

ガルガル

レベル　4

HP20000/20000

MP10000/10000

スキル

物理攻撃無効　魔法攻撃無効　消化

魔法

結界魔法5

今回の戦いで、魔石召喚獣はレベルアップしたものが多い。

最低レベルの魔石召喚獣でレベルアップを２回もアップしている。

そしてギガントの甲羅（こうら）だけが、空しく地面から半分がさらされていた。

そしてその甲羅の中からドクロが、３０センチの魔石を持って出てきた。

３つの問題の１つが解決した。

しかし周りのビル等も多く被害を与えた、仕方ない事だと諦めてもらう。

それは、車の中でも了承（りょうしょう）してもったが、ついつい避難した人たちの事を考えてしまう。

住む家が無くなったのだ。