挿話 新たな恋?①
うーんうーんと熱で寝込んでいる
相手は先日の先代南区担当(当日は中央区を担当していた)の魔法少女である。
まるで少女漫画の様に目がキラキラした彼女に迫られ「私には夫がっ」とか言ってる自分を第三者視点で見ていた。
最早、テレビで昼メロを見ている気分である。
そんなシーンを見て顔を赤らめながら「私はそんな事はしない!」と抗議をする
彼女の裸体は見た事がないからか白い
その為か逆に我に返り『どうせ夢なのだ』と達観した所で目が覚めた。
「暑い!!!」
これが寝起きの第一声だった。
「おはよ、眠り姫さん。今日は体拭かなくて大丈夫そうね」
「休みだからって眠りすぎたね、今何時?」
「昼前よ、といっても3日間寝込んでたのよ」
その言葉に
「えっと、3日間?貴重な夏休みを??なんて酷い!!」
「ご愁傷様。あれから大変だったわよ、でも守ってくれてありがとうね」
「んーん、守ったのは
「夕飯の支度よ。毎日集まるのにすぐ食材尽きるわ、みんな後片付けしないで看病したがったり、体を拭きたいって言い出したり。あと……
トラウマの元となった
そもそも
「
「ちゃんとお断りしたよ。
「──……う、うん?ごめん意味分からなかった」
「ごめんなさい、私も半分くらいしか分かってないかも」
「じゃあ、同一人物という事は知られて無いの?」
「うん、それは大丈夫みたい。あれもパパの記憶操作だから……」
「
すーっと目の光が消える
何か聞いてはいけない事を聞いてしまった事を直感的に感じてしまった。
「パパはパパだよ?」
その一言に酷い悪寒を感じ、思わず
「どうしたの?なんだか怖いわよ」
「ううん、なんでもない」
元に戻ったのか、そもそも気のせいだったのか判断つかない
『
流石に行き過ぎだと、その思考をすぐに取りやめた。
そんな事よりもどんなことよりも、あの魔法少女の方が気になる。
「
「知ってるも何も……」
「私の事かな?
何故か当人が部屋に入っていた。
唐突に現れたその魔法少女の名は『
「よろしくね、
「よよよ、よろしくお願いしますぅ」
これは実際憧れが入り混じった心境につり橋効果が付加され、恋心に近い感情だった。
得てして恋なんてものはそういう切っ掛けから生まれたりするが、“かっこいい”相手に対しての一目惚れの様な感覚は初めてであった。
それはまるで、男子に対して恋するような感覚だと自覚していた。
だからこそ、混乱する。
男性に対する恋愛の感情を持つこと自体が異常だと信じたいからだ。
だが、その感情とは裏腹に、発する言葉にはその一端が見て取れた。
「
どういう心境か理解できなかったのだ。
そして察してしまった。新たな恋に。
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