第13話 とどめの言葉

「あなたのことを私が好きか? 冗談じゃないわ。


あなた、一匹オオカミを気取っているけれど、全然違うじゃない。

一匹オオカミというのは自分に強い信念を持って、周りの人たち全員が間違っているような逆境の中でも

一人自分が正しいと思ったことを行動する人のことを言うのよ。

悪くもない人をいじめている人間に、加担するような人を指す言葉ではないわ。

止めに入り、盾になって守ってやり

そうした相手を攻撃するのであれば

それは最高に格好いいけれど、あなたはそうはしなかった。

楽な方、人数の多い方に加わった。

そう言う人を「風見鶏」というのよ。


一匹オオカミを気取った風見鶏なんて、

格好悪いにも程があるわ」


昨日の放課後、いじめグループを引き連れた一匹オオカミと、彼女の数人の取り巻きの中、女神は女優のように言ったという。


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