第3話 二番とタイトル


急に落とされた 術の部屋から

逃げ出すことばかり考えてた


だけど君が教えてくれたのは

まずは微笑み 笑うこと


気付いたことも 知ってたことも

人が言ってくれると うれしいよ

小さな喜び見つけよう

特別なことは 心の隅に


守ってゆく でも変わってゆく

体も毎日同じじゃない


変わってゆく でも守ってゆく

君はいつでも何かを求め


時はこれらも 流れるけど

僕らの思いは 

残ってゆく


  歌い終わって僕は不安だった。不安というのは正直大袈裟だろうけれど、コリコも感想を聞かれても困ると思って、僕はこう言った。


「この曲のタイトルが決まっていないんだ、コリコ・・・何かないかな」

「タイトル・・・それは最高の物があるじゃないか」

「何? 」

「しんか、お前の名前」

「え! それはちょっと恥ずかしいよ」

「でもお前の気持ちを歌っているんだから、それがいいよ! 」


 コリコはそう言ってくれたけれど、漢字は変えようと思った。


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