愛する人の絶望⑤

 リボンズ・藍・バンシィは黒と赤の戦術機を纏っていた、四角いブロックの集合体のような形状をしていた。

 頭部も胸部も四角い。胴部も、上腿部も下腿部も同様で、違うのは大きさくらいのものだ。 そのいくつかの赤いブロックが人型に配置されて、ひとつの機体を形成しているような印象を受ける。

 人型とは言っても頭部に、明確な人間めいた顔はなかった。

 ヘルメットのバイザーのようなライトグリーンのクリスタルパーツの奥にモノアイセンサーの陰影が見える。

 水滴形の曲線を描く肩のパーツと、そこから伸びる両腕だけが白く、左右の前腕部に装備している大きな盾状のパーツは、やはり赤。

 メイン武装は、両肩と両胸についている羽のような細長い金属板をつけた四つの砲門と、左腕に装着された大型のビームライフルであると思われる。 他にも武器はあるのだろうが、いまのところはそれしか使われていない。 四つの砲門がタイミングをずらして粒子ビームを連射し、ときおり左腕のビームライフルが 狙い澄まして熱線を迸させる。

 フルセイバーに光条が殺到し、さながら光の槍を針に見立てた剣山のようだ。しかし、そこに隙間がないわけではない。

 一葉が正確に精密に肉体を動かし、踊らせるようにして、それらすべてをかわしきる。


「この程度の攻撃……!」


 過去に何度も経験したことがある。それらを回避しつくして、いま彼はここにいるのだ。 その自負と実力が、なおも迫りくる魔力ビームの雨から巳をかわし続けさせていた。

 ちらりと一葉がサブウィンドウに目を向ける。

 そこに映し出されているのは、高出力モードを再発動させるのに必要な圧縮魔力の貯蔵量を示す数値。


「チャージまで......」


 数値は刻一刻と上昇を続けている。しかし、極力魔力ビームを使わず、回避に徹しているにもかかわらず、いまだ七割に満たない。チャージまでには、もうしばらく時間がかかりそうだ。

 脳内に電子警告音が鳴って、一葉に注意を促した。


 顔を上げてリボンズ・藍バンシィを見やると、突然こちらへ突き出した敵機の左手が巨大化する。いや、違う。敵機が、三本指の左手を、ワイヤーの尾を引かせながらこちらへ射出してきたのである。

 その攻撃法を一葉は見たことがあった。フルセイバーを横に滑らせると、つい先ほどまで自身の場所まで到達した。

 左手が、やはりワイヤーを引かせながら三本指を射出する。 それをも、一葉は肉体をひねらせながらかわした。


 三本指と左手、そして左手首をつなぐワイヤーに、青白いスパークが絡みつくように散っている。

 やはりか、と一葉は思った。

 以前から考案されていた対衛士用の電気網と同じだ。 一葉はそれを知っていたから、余裕をもってかわすことができた。そして、その余裕が反撃の機会を生む。


 一葉は戦術機で左手と手首をつなぐワイヤーを両断すると、そのまま流れるように敵へ接敵する。リボンズ・藍・バンシィは左手のワイヤーを回収しながら砲撃を再開したが、それは左手を射出する前までの密度に欠け、またリズムも乱れていた。


 そのリズムの乱れが回避行動を容易にする。

 一葉は、たちまちのうちにフルセイバー出力を上げて急接近させた。


「ここは」


 右腕の戦術機を振り上げる。


「私の距離だッ!!」


 次の瞬間、一葉は吹っ飛ばされた。いや、弾き飛ばされた。

 リボンズ・藍・バンシィの右手が無造作に肩にマウントされていたビームサーベルの柄を握り、 まるでボールを打ち返すかのように、その光剣で戦術機ごと一葉を薙ぎ払ったのである。

 敵のパワーは凄まじかった。接近したときとほぼ同じスピードで跳ね返され、受け身を取ることもできず、一直線に地面へ叩きつけられる。

 衝撃で一葉の肺から空気が絞り出された。


「うっ、くっ」


 軽く頭を振り、すぐさまに顔を正面に戻す。

 四つの砲門が、そこについた羽のような金属板をたたむように一様に先端を下方へ向ける。 頭部が顔を前へ傾げるように胸の装甲に格納され、その胸の装甲が上下に開いて、巨大な推進エンジン、そして、そこに映し出された光景を目にし、一葉は思わず衝撃を受けた。


「な、なんて」


 リボンズ・藍・バンシィが変形を開始したのである。

 両腕の前腕部が反転して、肘の付け根であったところから五本指の手が現れた。 左腕から右手が、右腕から左手が。その新しい右手が、左腕に装着されていたはずの魔力ライフルのグリップを掴む。両足の爪先が立って踵のようになる。

 最後に、首の付け根にあった球体状のパーツが迫り上がり、ゆっくりとその機体が振り返った。


「あ、あれは……!」


 驚愕で一葉が目を見開く。


「ネクスト、タイプ……!」


 頭部の額についているV字形のパーツ、その下には二つの碧眼、口から顎にかけてついてい 赤い突起。

 確かに、それはネクストであった。

 全体的に肉感的な人間のようなフォルムをしており、さっきまでの武骨な肉体に比べて曲線が多用されているように思える。

 まるで体にぴったりとくるウェットスーツの上に、肩当てや胸当てなどの防具をつけているような印象であった。

 全体的なカラーリングは、先ほどの赤とは違って黒。


 右手にビームライフル、左手にビームサーベルを携え、両肘の魔力エンジンから翼のようにオレンジの魔力粒子を放出する、それはまさしく戦術機ネクストタイプだった。


 敵機は前面と背面で、それぞれ違うタイプへの変形機構を有する戦術機だった。

 スーパーコンピューターの中に蓄積された戦術機の技術を用いて作られ、当初は人型モードを主力機に、砲撃モードを支援機にとして設計されていたが、それを同一機体に集約させて完成させた戦術機である。


 人型モードの基礎データはフルセイバーとの共通項が多く、砲撃モードは固定型の高出力砲と同一の基礎データが使用されている。


 主な武装は、右手にある魔力バスターライフル、両肩にマウントされている計二本の魔力ビームサーベル、左腕の魔力シールド、その魔力シールドや四連キャノンの砲口に装備されている大型魔力ビットと小型魔力ビットがある。


  何より、この戦術機の最大の特徴は、両肘についた二基の魔力エンジンだ。これによっては、機能、性能、武装の面において、 これまでの性能を全てすべてを受け継いだスペシャルな戦術機となったのだ。


 



「白銀・改! 二人を止めて!」


 もちろん霧ヶ谷明日那と結城霧香は自分が狙われていることをすぐに悟り、戦術機で光弾をばらまらくが、その程度の弾幕をすべてかわしきることなど白銀・改にとって何の苦でもない。


「半壊した二つの機械仕掛けの神、白銀と黒鐵のパーツを融合させたみたい」

「そんなツギハギの機械仕掛けの神でッ!!」


 千香留の操る白銀・改の斬撃弾幕をかいくぐりながら、なおも空間移動して接近すると、その速度を示するように擦過するぎりぎりを通過した。


 白銀・改は二人が振り返るよりも早く、 左手の刀を振り下ろす。霧ヶ谷明日那は右手の先に伸びる長い光の爪を一本の光剣へと集約し、急進する白銀・改の胸に突き立てらせる斬撃の初動に入る。

 敵も当然、ただやられるのを待つはずはない。そのときにはすでに初鹿野瑶視界から姿は消えていた。

 白銀・改は軌道をそらし、霧ヶ谷明日那の懐に潜り込み、刀を振り上げて初鹿野瑶の右腕を斬り飛ばす。 両断された右腕が、ガーディンスーツ・ネクストの魔力暴走により爆発光と爆煙に姿を変える頃には、白銀・改は敵機のそばから離はなれていた。


「くぅ!」

「明日那!」


 だが、まだこれで終わりではない。後方で憎々しげな視線を向けるように結城霧香が振り返る。白銀・改はそれに冷然と視線を返し、空間移動で瞬間移動で再び攻撃をしかけていった。


「冗談じゃない、こんな、こんな筈が! もうあの子を失わないように力を手に入れたのに!」


 結城霧香は何度もその言葉を繰り返した。

 冗談じゃない、冗談じゃない、冗談じゃない!

 このガーディンスーツは人類を救う装備で、悲しむ人を減らすための装備で、人類を助ける最強の装備だ。


「こんな、いいようにされるなんて」


 事実、結城霧香は、ツギハギの機械仕掛けの神、白銀・改に、翻弄されていた。白銀・改は空間制御という高機動性を活かして右に左に翻弄し、重力制御で何度も結城霧香を地面に叩き潰していた。

 なかなか彼女の戦闘レンジである近離まで入ってこようとしない。入ってきても、一撃離脱ですぐさま離れていく。


 もちろん結城霧香も、ただやられるに任せるわけではなく、戦術機のシューティングモードで弾幕をもって進路をふさぎ、接近してきたところを指先に転鋭させた魔力ビームサーベルで突き 刺そうとする。


 だが、そのたびに白黒の機械仕掛けの魔神は紙一重で結城霧香の前から消えて、反撃を加え、 彼女の怒りの火に油を注いでいくのだ。


「このっ」


 結城霧香の突き出した光剣は空を切る。近接戦は、結城霧香のフィールドだ。にも関わらず、敗北する。白銀の刃が戦術機の右面を激しく打ちすえる。

 その一撃で敵の戦術機は耐久力を超え、崩壊した。


 重力による小型ブラックホールと空間を切断する刃は、巨大なハサミのように左右から結城霧香を押し潰した。


「霧香!!」

「うあああっ!」


 結城霧香は助け出そうとした霧ヶ谷明日那ごと重力の空間に潰された。


 フルセイバーの一葉と交戦していたリボンズ・藍・バンシィは、視界の端に映る結城霧香と霧ヶ谷明日那の爆死の光芒を見て、短く舌打ちの音を立てた。

 自分以外の存在に愛着を抱く彼女ではない。

 人間など、再び造り直せばよいだけだ。しかし、この場面において手持ちのが減らされたことには不愉快な感情がそそられる。


 フルセイバー一葉は小刻みな動きと左右の翼部についている魔力マシンガンで金属の牙をかわし応戦し続けている。

 フルセイバーが破壊せしめたのである。


「やるじゃないか」


 心にもない賞賛を口にしたとき、電子警告音が後方から接近する光源を報せた。 体を上昇させると、その足元を灼熱した魔力ビームが通過していく。

 フルセイバーが白煙を突き抜け、実体剣を振りかざして襲いかかってきたのである。


「チイッ!」


リボンズ・藍・バンシィはフルセイバー一葉と相対した。


(解せない)


 リボンズ・藍・バンシィの脳裏にかすかな疑念がよぎる。

 白黒の機械仕掛けの魔神は何故、何もしてこない? そもそもユニコーンを持った蒼風は何処へ行った?


 だが、彼女の抱いた疑念は、先行した二基の魔力誘導刃がフルセイバー一葉の左腕と右胸に突き刺し、爆発を起こしたことによって、一時、捨て置かれることとなった。

 フルセイバー一葉が大きく体勢を崩している。  その隙につけいらぬ手はない。


「いただく!」


 リボンズ・藍・バンシィの左手に握らせた大型魔力ビームサーベルを振り上げ、彼女は斬りかかっていった。

 懸命に体勢を立て直したフルセイバー一葉が実体剣で斬撃を受け止め、リボンズ・藍・バンシィの右腕、その肘から下を両断した。

 彼の思考が、空白で満たされる。

 あまりにも身に降りかかった事態が、彼の理解を絶していたからである。 本体から分断された右手が魔力バスターライフルもろとも爆発を起こし、その光が網膜に届いたとき、はじめてリボンズ・藍・バンシィの理性が復活を果たして事態を飲み込んだ。だが動揺を禁じえない。

 攻勢はこちらにあったはずだ。なのに、なぜ、自分の右腕が斬り飛ばされる!!


「こ、この力は……人の想いの力とでもいうつもりか! ユニコーン! フルセイバーなんていう自分を切り分けて人間風情に不相応な力を分け与えて!」

「ごふッ」


 魔力誘導刃が突き刺さった部分から出血してフルセイバー一葉が吐血する。


「どうやら、終わりのようだね」

「ええ、私の、私達の勝ちです」


 そこでドン!! とイェーガー女学院の地下にある零点真空リアクターが稼働した。あれは国家錬成陣を発動させて《時を加速させる》のに必要なものだ。そして機械仕掛けの魔神かユニコーンタイプの戦術機が無いと動かせない……まさか! そこでリボンズ・藍・バンシィの思考が回答に至った。


「まさか、まさか!」

「ようやくわかったようですね、私は、貴方に倒す必要はないんです。白銀と黒鐵の融合の時間と、蒼風とユニコーンが零点真空リアクターに辿り着く時間を稼げれば良かった」

「このっ!! ちっぽけな人間風情がァァァ!!」

「貴方は時を進める為の装置にしたかったようですが、残念、時は巻き戻る。ラプラスが現れないように準備する時間まで!」


 ユニコーン、白銀と黒鐵の融合した白銀・改、その動力となるフェネクス。それによって動かされる真空リアクターエンジンは莫大なエネルギーを生み出して奔流が宇宙を包んだ。

 一葉は怒り狂ったバンシィ藍に首を飛ばされる。だが、世界にエネルギーに満ちるのを見て安心したように目を瞑る。


(あとは、頼みました。蒼風さん)


「一葉先輩が戦ってくれたから千香留さんが白銀と黒鐵を融合させる時間ができた。宮川高城先輩と今流星先輩が白銀と黒鐵の生贄となったから私が動かす事ができる。これは希望、私がやるのは一葉先輩、千香留先輩、高城先輩、流星先輩が繋いだ希望」


 蒼風の眼の前では真空リアクターエンジンが稼働している。本来ならウィルスがまき散らされるが、白銀・改の重力制御と空間制御によってそれは起こらない。


「やらせないよ」


 天井をぶち破って灰色の機械仕掛けの魔神が降りている。


「リボンズ・藍・バンシィ」

「蒼風・ユニコーン」

「もう遅い!! 時は!」

「完成された機械仕掛けの魔神である《鋼》に、そのツギハギの機体で勝てるものか! 時は!」

《巻き戻るッ!!》

《加速するッ!!》


 蒼風とバンシィの言葉が重なった。

 光が世界を包み込んだ。



【?????年・原初の開闢】

【?????年・南極戦役】


「なんだ? 凄い光と共にデストロイヤー共が、吹き飛んだ」

「誰か! 誰かいるぞ!」


 蒼風がふらつきながら体を持ち上げる。


「戦術機も、機械仕掛けの魔神も、全ての因果は前の世界に置いてきた……これでラプラスの悪魔による破滅的な未来は訪れない」

「ま、まだだ、蒼風」

「この声はッ!」


 ゆらり、と起き上がる機械仕掛けの巨人がいた。機械仕掛けの魔神の燃料となり、機体を動かしているのだ。


「巻き戻しなら、都合の良い。時間はかかるが、僕がこの世界の人類を管理してあげるよ。

0から始めるなら加速すると変わらない!!」

「させないッ!! 来いッ! バンシィ! その最後の機械仕掛けの魔神ごと粉々にぶち壊してあげるッ!!」 

「小娘が」


 その時だった。

 蒼風の右手に一本の金色の装飾された白銀の刀が、右手に星が型取られた黒いグローブ、葉っぱのような盾が、周囲にはたい焼き型の浮遊誘導刃が蒼風の周りに浮遊している。


「僕は、人類を導く上位種だ、それが負けてたまるかッ!」

「捨てましたね」

「何?」

「今までは人類を救うための手段といっていたのに、今は己のエゴのためにこの世界を管理しようとしている。今の貴方は人類の未来のために戦う存在ではなく、スラムのゴミ溜めにいるようなゲス野郎ですッ!」 

「この人間風情がッ!!」

「蒼風、人類を守るッ!」 


 戦いは一瞬で決した。

 《鋼》と蒼風がぶつかり合い、衝撃波が周囲を破壊した。既に連戦だった《鋼》からは煙が吹き上がり、瞳から光が消え失せる。たい焼き浮遊誘導刃が《鋼》を粉々に食い破り、完全に破壊された。崩壊したバンシィと機械仕掛けの魔神は消滅していく。

 これまで体力を削った金色一葉の力が大きかった。


「勝った……勝った! ハハ、みんな、私、やったよ……」


 そこに近づく陰があった。


「すまない、私は直江高嗣。光とともにやってきた君は何者だ? デストロイヤーなのか?」

「私は、蒼風。世界を救うために未来からやって来ました」



【2050年】

 4月。

 桜舞う極東防衛戦線私立横浜衛士訓練校。

 今日は高校生の入学の日だった。理事長代理の直江高嗣が仮面を被った少女に問いかける。


「蒼風くん、大丈夫かい?」

「うっ、毎年のことですけど胃が痛い……それに今は戦百合四葉ですよ」

「こんな人が多い場所では不安かね?」

「それもあるんですけど、お世話になった先輩たちに上から目線で挨拶するのが凄い申し訳なくて」

「そうか、たしかに複雑な気分になるだろうな。しかし君は英雄なのだ。胸を張ってくれ」

「ハイ」


 蒼風は南極戦役の時に転移して、決戦のために徴兵されていた直江高嗣に救われた。蒼風は未来の情報と、ワンマンアーミーの自分の戦力で世界各国でデストロイヤーを撃退して英雄として名を馳せた。またアサルトリリィは『金色一葉』『今流星』『東雲千香留』とともにあるという意味で個人の記号である顔に仮面を被った。


 国連に変わって作られた対デストロイヤー機関が支援して作った学院、入学式のために横浜衛士訓練校の壇上に立っていた。

 彼女が壇上に上がるとざわり、と騒がさしくなる。


「横浜衛士訓練校、特別相談役、戦百合四葉です。皆さん、悩みごとがあるなら精一杯悩んでください。本日より私が皆さんを、支援します。学業・恋愛・家庭・労働・私生活に至るまで悩み事あれば迷わす相談に乗ります。一緒に生きて世界を救いましょう!」


 こうして、新しい世界が始まる。

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