プロローグ (カレラと水菜)

生徒会室で現生徒会長の里見カレラは資料を整理していた。

正面に座る彼女に友人の来原水菜も役員として働いている。

春休みになってもうすぐ新学年が始まることから先輩たちが残した今年も使えそうなものを2人は探していた。

割と綺麗に整頓されていてカレラも探し物がすぐに見つかることを感じていた。

「ごめんなさい水菜。春休みなのに仕事させてしまって…」

「問題ないよ。それにボクも生徒会の役員として尽くしていく気だから」

「ありがとう。でも無理は禁物だから少し休憩しましょう」

「やった。紅茶飲みたい!」

「はいはい」

ポットに入っている茶葉にお湯を入れる。

それを2人分のカップに入れると紅茶のいい匂いがする。

「どうぞ」

「ありがとう。優しい味だね」

「ええ、休憩にはもってこいでしょ?」

「うん。・・・カレラ確認したいことがあるんだけど」

「なに?」

「・・・妹さんとはどう?」

「彼女は…ユンちゃんは優しい子よ。あなたがいる時以外に時々生徒会の手伝いをしてもらってるわ。春休みが終わっても生徒会に所属することが決まってるし。頼りになる存在よ。ただ…」

「ただ?」

「私のことをあまり想ってくれてないのは残念だけど」

「・・・そうだね…。でも、シュベスターなんてただの学園のお遊びでしょ?本当の恋なんて姉妹の間に芽生えることは少ない。・・・ボクが、カレラの近くにいるから」

「ありがとう。でも、それじゃあダメなの…」

「ルカのこと?カレラなんでそんなにルカにこだわるの?」

「そ、それは…私にもわからない。でも彼女のことを許すわけにはいかない。彼女は私たちを裏切ったんだから」

許さない…とカレラはもう一度呟いた。

その姿を見て、水菜はいつの間にか冷めてしまった紅茶を飲み干した。

「水菜もう飲んじゃたの?」

「うん。すぐ冷めちゃったからもう一杯もらおうかな」

「はい」

カレラからポットを受け取ってカップにお湯を注ぐ。

味は落ちてない。

むしろ温かい分自分の心の中に漂う悪い気持ちが流されていくのを水菜は感じた。

「水菜…ありがとう」

「?ボク何かした?」

「妹のこととか、生徒会のこととか。水菜が色々気にかけてくれるから私はみんなの望む私でいられる。それにあなたと一緒にいる時だけ本当の自分でいられる気がするから」

「カレラ…ボクもカレラの隣にいれて嬉しいよ。この特等席は誰にも譲らないから」

「ふふっ。そう言ってくれると私も嬉しいわ」

カレラが紅茶を飲んで胸を撫で下ろす。

呼吸を整えているようで、それが終わると彼女は水菜を見つける。

「今日も…お願いできる?」

「・・・うん…」

水菜が席を離れてカレラの膝の上に跨いで座る。

普段こんなことしたらスカートが皺になって先生に怒られるだろう。

でも今は生徒会室に2人だけ。

2人を邪魔するものは誰もいなかった。

水菜がカレラの制服に手をかける。

汗が少し伝う首筋に水菜はゾクゾクするのを感じて首筋にキスする。

「ん」

カレラの声が漏れる。

水菜はカレラの匂いと紅茶の匂いにクラクラして制服がしわくちゃになろうが関係なくカレラの中に入ろうとする。

「カレラ可愛い。そんなに声漏らして…我慢してた?」

「別に我慢はしてない…。けど、最近シてないから寂しかった」

「ごめん。予定があって」

「別にいいわ。でも、そのかわり今日くらいはたくさん…」

「うん。会長の仰せのままに」

「もう…あ、ちょっと、水菜危ない…や、」

水菜が頬にキスしてくる。

「・・・ここじゃ、危ない…?床寝れる?」

「うん…」

カレラを床に仰向けに寝させて水菜はカレラが逃げないように両手を掴む。

カレラの首筋や制服から覗く綺麗な肌が水菜をくすぐる。

「・・・カレラ…ごめん。ちょっと傷つけるかも…」

「私も今日はめちゃくちゃにしてほしいから…」

「そっか。ありがとう」

「み、水菜っ…」

水菜がスカートの中に手を入れてカレラの秘部を下着の上から触れる。

カレラ体がビクッと上下に揺れる。

水菜は体の中から熱くなるものを感じた。

妙に下の方から熱くなる何かは不思議と嫌なものじゃなかった。

何度も経験したことがあるはずなのに今日は特別な気がした。

カレラの唇に触れる時、体をひねるたび、声が漏れるたび、濡らすたび。水菜の心は満たされていった。

「カレラ…カレラ…カレラ…カレラ…」

壊れてしまう、離れてしまう、そんな心配が水菜にはあった。

「ん…水菜…、大好き…私は…、ここにいるから…んんっ」

カレラの体が一番大きく上下に揺れると、水菜の手にかかる少しベトベトした液体がかかる。

「か、カレラ…?」

「ご、ごめんなさい…私…私、恥ずかしい…」

「う、ううん…。可愛いよ…可愛い。本当に愛おしいよ」

泣く彼女の額に一度キスをする。

(本当に可愛い。今まで我慢してきたんだろうな。中等部にいた頃はボクも控えてたもんな…)

中等部までえっちなことはせずにお互い過ごしてきた。

思い返せば、ある日見た当時高等部の先輩から借りたDVDがそういうシーンが入ってるのを見たことが一回程度かもしれない。

高等部に入って、ボクがカレラの体にこうして触れることは何回かあったけど、少し恥ずかしい感情が自分にも合って、液を出すのはそれぞれ自室だけだった。

きっとカレラもそうだったんだろう。

寸止めでいつも返されてたのが今日は我慢ができなかった。

(ボクのブレーキが掛からなかったのも多少問題があるけど)

カレラが苦しそうに大きな胸を上下させて呼吸する。

はだけた制服から覗くピンク色の可愛いブラジャーが覗く。

そんな姿を見て水菜はここで終わらせることなんてできなかった。

「カレラ今日のところは帰らない?ボクの部屋誰もいないから」

「・・・うん」

カレラもこのままだと我慢できなかったのか、すぐに承諾してくれた。

カレラの濡れた下着に触れる。

「ん…ダメ汚いから…」

「でも、脱がないとできないでしょ?」

「生徒会室でまだやるの?」

「うん…。部屋でもやるけど、もっとカレラの乱れる姿見たい」

「変態…」

「お互い様」

水菜がカレラにキスする。

カレラはもうそこから力が出なくなって朝まで水菜に体を預けた。

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