第10話ギブ&テイクのバランスをとる

自分が素敵だなと思う人との時間を、相手の利益最優先で過ごすのは自然なことだ。そのために、その日のプランを考える。何をどこでするかをいくつかリストアップし、その日に与えられた時間内でどこからどこまでやれるか考える。できそうなものをピックアップして、1番効率のよい回り方になるように並べ替える。プランが1つでは相手の期待値以上にはならないと思い、3つは用意する。そんな努力をしていたことがあった。

そのときは当然のごとく費用は全部相手もちだったので、プランの中身だって相手がお金を出してもいいと思える価値のものしか入れない。ランチやディナーの予算も、それまで大体いくらまでなら出してもらえてたかなどを考慮してお店をラインナップしていた。

こういうのが好きな人はいい。そういう人は自分が興味あるお店や場所を好きに選べるというアドバンテージに魅力を感じているようだ。

でも私は違う。この時間と労力を相手にかけてほしい方だからだ。とにかく本命の彼と出掛けるとなると必死になってネット検索はするは、人には聴くはで、時には本業の妨げになっているのではというほどになってしまうことに自分で気づいている。

そんな状況をいくらか続けてきて、ふと、彼との関係が危うくなってきたときに気づいた。関係がダメになれば、もうこんな努力をしなくてもいいのだと。出掛ける当日までの自分のプラン設定に費やす時間と労力が今後は他のことに充てられる。そんな考えが出てきてしまったのだ。

つまり、自分ばかり相手に尽くしているとか、努力しているとかと、自分の貢献度合いが相手よりも大きいと感じてしまい、相手から得られるもの、相手が自分にくれるものがそれより小さいのでは??と考えられてしまうときは、やはり関係を清算すべきときなのかもしれないと思う。それがよくも悪くも、既婚者同士の男女付き合いのスイッチのオン・オフ切り替えタイミングなのではないかと思う。

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