第2話 カファルナウムの悪霊払い

【汚れた霊に憑りつかれた男を癒す】(マルコ・ルカ)

イエスと弟子たちはカファルナウムに行き、イエスは安息日に会堂に入って教えられた。人々はその教えに驚いた。律法学者の様にでは無く、権威ある者として教えられたからである。その時、会同にいた汚れた霊に憑りつかれた男が叫んだ「ああ、ナザレのイエスよ。私に構わないでくれ。我々を滅ぼしに来たのか。あなたの正体は分かっている。神の聖者だ。」イエスが「黙れ。この人から出て行きなさい。」とお叱りになると、霊は男を痙攣させ、その場にいた人々の中に身を投げ出させ、何の傷も負わせずに出て行った。人々は皆驚いて言い合った「これは一体どういうことだ?権威ある新しい教えだ。この人が命じると、汚れた霊でさえ従うではないか。」こうして、イエスの評判はガリラヤ地方一帯に広まった。


【多くの病人を癒す】(マタイ・マルコ・ルカ)

一行は会同を出て、ペテロ(シモン)の家に行った。イエスはペテロの姑が高熱を出して苦しんでいるのをご覧になった。イエスがをの手に触れると、姑の熱は去った。彼女はすぐに起き上がって一向をもてなした。夕刻になると、人々は多くの病人、悪霊に憑りつかれた者を連れてやってきた。イエスはその言葉で、悪霊を祓い、病を癒された。イエスは悪霊たちを戒め、ものを言うことをお許しにならなかった。悪霊はイエスがイザヤが預言したメシアだと知っていたので従うしか無かった。


【重い皮膚病を患っている人を癒す】(マタイ・マルコ・ルカ)

重い皮膚廟を患っている人が、イエスの所に来てひざまづいて願った「主よ、御心ならば、私を清くすることがおできになります。」イエスが深く憐れんで、その者に手を差し伸べて触れ「よろしい。清くなれ。」と言われると、たちまち重い皮膚病は癒され、その者は清くなった。イエスは「誰にも、何も話さない様に。唯、神殿に行って祭司に身体を見せ、モーセに捧げものをし、証明をしなさい。」と厳しく注意して、その者をすぐに立ち去らせた。しかし、その者はそこを立ち去ると、大いにこの出来事を言い広めた。その為、イエスは公然と町に入ることができなくなり、人のいない所におられた。しかし、人々は四方からイエスの評判を聞き、集まって来た。


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