剣を抜く皇帝
エイムとエンビデスは相対し、互いに魔法を放ち合うが威力は互角の為、互いの魔法は打ち消し合いとなる。
「ほう、先程の魔法といい、中々やるではないか」
「笑っていられる余裕があるんですか?私があなたの相手をしている間に、あなたの部下やギガス皇帝を助けにはいけませんよ」
「ふっふっふっ、陛下が破れることなど万が一にもあり得ぬ。それに私の力がまさかこの程度だと思っているのか?」
「それなら私も力を尽くしてあなたに勝ちます」
エイム、エンビデスは再度間合いをはかり魔法を放つタイミングを見定めようとしている。
ギン、ブライアン、ジエイはギガスを守る近衛兵をなぎ倒しながら、ギガスの元へと向かっていた。
ギガスのそばを守る兵がギガスへと呼びかける。
「陛下!たった3名ではありますが、奴らが迫ってきております!」
「慌てるな!奴らが手強いのは元より承知」
「はっ!」
ギガスが具体的な指示を出してはいないが、兵士達は更に防御重視の陣形に組み直し、ギン達の突破を阻む。
「こいつら、あの号令だけでこんなきれいな陣形にしやがった」
「近衛兵は元より帝国でも優秀な兵が努めます。自らの力を示せば将への道もありますからな」
ブライアンとジエイのやり取りにギンが口を挟む。
「だが、ギガスさえ倒せば、こいつらにも戦う理由はなくなる。ジエイ、術を頼む!」
「承知しました」
そう言ってジエイは印を結んで水の術を放ち、兵士を水に巻き込む。
「うわあああ!」
兵士の多くが水に流され、水が引いたタイミングでギン達は階段を登らずに飛び上がり、ギガスの元へとたどり着く。
自らの元へ辿り着いたギンに対し、ギガスが声をかける。
「主がギンか、部下からの報告を受ける際に主の名が多く出るな」
「俺のようなただの傭兵がブロッス帝国皇帝に名を知られているとは光栄だな」
「ふっふっふっ、謙遜せんでもよかろう。主の剣で多くの帝国軍人が敗れ去ったからな」
ギンを高く評価する発言をするギガスに対し、ギンが言葉を返す。
「お前も俺達の前に敗れ去ってもらうぞ」
「ハハハハハ、今度は大口を叩きおる!だが、普通の人間が余に勝てると思わぬことだ」
「ならば、お前の力を見せてもらうぞ」
そう言ってギンは剣をギガスに向け、ギガスも剣を抜き、ギンに対して向ける。
ブライアンとジエイも臨戦態勢へと入る。
「あんた1人で俺達3人を相手にするのは骨が折れると思うぜ」
「左様、我々を甘く見てもらっては困るな」
「フハハハハハ、主らの常識で余をはかることはできんことを見せてやろうぞ」
遂に剣を交えるギン達と皇帝ギガス。勝敗の行方は?
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