理解を得る為に
ギンはエイムにプラナと話し、彼女と兄妹として過ごす日々を欲していることを明かし、エイムもギンの気持ちを受け止め助力することを伝える。
そして他の仲間の元に戻る途中で話をしている。
「しかし、実際にどうやってあいつと話すかだが、難しいことに変わりはない」
「はい、でも1度皆さんにも相談してみましょう。何かいい方法が見つかるかもしれません」
「みんなには少し迷惑をかけることになってしまうな」
「皆さん、ちゃんと話せば分かってくれると思いますし、ギンさんは少しくらいの迷惑は許されると思いますよ。私なんて何回皆さんに迷惑をかけてしまったか」
エイムの言葉を聞いて、ギンは冗談めいて言葉を返す。
「そうだな、何回も魔法を使って空腹になったお前を運んだからな」
「あっ!ギンさんそれはひどいです!もう……フフフ、ハハハハハ」
「エイム?」
「あ、ごめんなさい。ギンさんのそういう言い方聞いたの久しぶりだったから思わず笑ってしまいました」
エイムの大笑いに安心したのか穏やかな表情でギンは言葉を返す。
「俺もエイムが笑っているのを久しぶりに見た気がする」
「私はこういう日々を守っていきたいです。ギンさんと妹さんが話せるようになるのがその為の小さな一歩だと信じて」
「そうだな」
話している間に一同の元にギン達は戻ると、最初にルルーが声をかける。
「あ、ギン、エイムお帰り」
「出発直前で悪いがみんなに話しておきたいことがある」
ギンの言葉を聞き、ジエイが尋ねる。
「出発直前に話すとはよほどの事のようですな?」
「ああ、俺の妹の事だ」
妹という単語にブライアンが反応を示す。
「妹?」
ブライアンの反応に対しエイムが言葉を発する。
「まずは私からお話します。実は……」
エイムはギンとプラナの魔力の波動が似ていること、そしてプラナも他家からの養子だという話を聞いて、プラナがギンの妹である可能性を感じた事を話し、ギンはプラナと剣を交えた時に懐かしさを感じ、エイムの話を聞いたことで、プラナが自身の妹であることを感じた事を一同に話した。
ギン達の話に疑問を抱いたヨナがギン達に言葉を返す。
「だけど、それって全部あんたらの思った事で、確かな根拠はないよね?気持ちは分からなくもないけど、あたしらにとって大事なのはまず戦いを早く終わらすことだろ」
ヨナの言葉にエイムは何かを言おうとするがギンに制止される。
「それは分かります。でも……」
「エイム、俺がヨナに話す」
ギン達の感じた事を信じたい気持ちはあるものの、根拠ないことに囚われるより戦いを終わらすことに重点を置いた方がいいと訴えるヨナに対し、ギンは自らの考えをぶつけようとしている。
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