ピトリの王
エイムの救出に成功したギン達は、ラックの街には戻らずに近くの村に泊まり、翌朝を迎え、地図を見ながら王都までの道のりについて話していた。
その話の席でジエイが道のりを提案していた。
「ここからならラックの街を経由せず、南東の方角から直接王都を目指すのが良いでしょう」
ジエイの提案にルルーが返答をする。
「そうね、その方が近いしね」
ルルーの言葉を受け、ギンが言葉を発する。
「それなら馬車を取って、村の外に出しておく」
「あたしも行くよ」
ギンとヨナは馬車を取りに向かい、他の者達は先に街の外へと徒歩で向かう。
しばらく待っていると馬車が到着し、それぞれ馬車に乗り、王都へと向かっていく。
数日掛け王都に到着し、馬車を馬小屋に預け、ルルーが一同に呼びかける。
「それじゃあ、今回もムルカ様と私で同盟交渉をしてくるから、みんなは街中で待っていてね」
そう言って、ムルカ、ルルーは王宮へと向かっていき、王宮に兵士に対し、自らがプレツの特使だという事を話し。証明となるミッツ教徒が身につけているブレスレットを示し、兵士に王宮内まで案内される。
そして玉座の間の前に着くと兵士がルルー達に声をかけ玉座の間に入っていく。
「こちらでお待ちください」
兵士が玉座の間に入ってしばらくすると玉座の間の中より声がする。
「どうぞ、お入りください」
兵士の声に促され、ムルカとルルーが玉座の間に入ると、玉座に女性が座っていた。
彼女は元々は前ピトリ王の元に嫁いだのだが、王が急死したうえ、王子はまだ幼く政治に携われない為、彼女は現在、王子の成人までの間、国を守っていく為に女王に即位したのである。
その女王よりまずはルルー達を労う言葉がかけられる。
「遠路はるばるご足労いただき感謝します。
女王の言葉に対し、ムルカ、ルルーが返答し自己紹介をする。
「はっ、もったいなきお言葉恐悦至極に存じます。プレツより参上したミッツ教団神官戦士ムルカにございます」
「同じく、シスターのルルーにございます」
2人の言葉を聞き、女王が返答をする。
「それで、どういった御用でしょうか?」
女王の言葉を聞き、ルルーは文を取り出す。
「はっ、現在我らプレツは反ブロッス帝国同盟、更には魔族を抑えるための協力体制を構築すべく動いております。この度は貴国とも同盟が成ることを望み、参上いたしました。こちらが我らプレツ王の文にございます」
ルルーがとりだした文をまず側近が受け取り、側近より女王に手渡される。
女王は文を読み、文を読み終え、口を開く。
「あなた方のお気持ちは分かりました……」
女王の返答とは?
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