22 極道一族黒池家と黒池 野風
反社会集団、半ぐれ集団、暴力団。
こういった団体に目を付けられたら終わりだ。
奴らは平気で人を殴る。
死ぬかと思った。
冗談では無く本当に彼らは、人を殺しかねない。
彼らの中に本物はいる、本物の反社はバカに出来ない。
警察が怖くないのだ。
寧ろ戦うくらいの物で或る。
抗争がある位だ。
武器を密輸しているのが強いのだろう、核兵器があったとしても、空襲が出来たとしても、戦車があったとしても、其れを使えるのは、国の権力者だけで、ああいった集団は国がそう言ったものを、一人の人間の為に使わない事を知っている。究極警察位だったら、倒せない事もないのである。
其の為、国民が一人や二人、そういった集団に浚われたり、殺されたりしても、誰も気づくどころか、関わりたくないと思うだろう。
警察も、尻尾が掴めない限り動けないし、警察が腐っていて、そう言った組織と繋がっていた場合は災厄だ、もう、救いようがない。
此れが、社会の闇の実態だろう。
世の中には、こういった集団から足を洗って、立派に活躍している人も居る、そういった人は偉いもので、社会的地位も高い。
其れに政府や、社会的権力者は、意外にも彼等と手を結んでいるものだ。
用心棒には持って来いなのだろう。
暴力沙汰になった時、彼らは大変頼もしいものだからだ。
警察は忙しいし、警備会社も、しっかり警備できるのか不安だ。
そういった時彼等は、打って付けではないか。警察と渡り合う度胸と、根性があるのだから。
護衛やSPは、国家の要人につく者だが。
あの人達は、相当強いのだろうなあ。
武道の実力が無ければ、そう言った職には就けない。
しかし、テロ組織、反社会勢力には、喧嘩を売らない事だ。
警察でもない限り殺されて御終いだ。軍隊か、警察しか対応出来ない存在だ。
決して、一般人が関わってはならない。
自身が弟子にでもなって、極道の道を究めようっていうのだったら、話は別だが。
僕は仮に僕の子供が、極道に入りたい、反社に成りたいと言い出したら、止めはしないだろう、ああいった世界にも仁義や、礼節はあるものだ、人柄次第で、トップにだってなれるかも知れない。
只、死ぬ可能性の方が高いと言うだけだ。其れに社会的評価は頗る悪い。何せ、怖いんだから。
黒池 野風は、そういった。
黒池家は、極道の一族で、政府と繋がりのある悪の組織だ。
政府は黒池家が、極道の棟梁で、元締めである事を知っていた。
毒を盛って毒を制すといったもので、政府は、この黒池家に、賄賂を贈る事で、そういった極道、反社会勢力をまとめてくれと、話を持ち掛けたのであった。
極道は、主に、アルバイトで金を稼ぐ。
中には
麻薬密売。
武器の密輸。
人身売買。
暗殺業務。
建造物破壊。
情報集め。
高利貸し。
まあ、基本は何でも屋の貞操を装っている。
私は、この道に入って思うのは、極道に仕事を依頼する奴は相当追い込まれているっていう話だ。
其れで、多くの御金や、健康、を失っていく、自殺するものも多い。
碌な仕事じゃ無いのは、確かだが、極道をまとめるのは至難の業だ。
自分の首を狙っている、部下がいる事も知っている。血気盛んな、連中ばかりだ。
麻薬の販売は、心が痛む。
健康そうな人間が、麻薬で腐っていくのを何度も見てきた。
そういった麻薬を売っているのは他でもない、この会社なんだが、危険な薬物を海外から輸入して、国内で売っている。
借金塗れの、身寄りのない人間を、売り飛ばした事もあった。
私だって心が或るんだ。
悪いなあと思いながら、其の泣いている女や男を、容姿のいいのも居たが、を売って、売りさばいた、その後彼等がどうなったか。
彼等は、性奴隷にされ永遠と子供を産まされ続けるか、奴隷の様な労働させられた事だろう。
國も、そんなクズの事を助けない。
身寄りのない借金塗れの人間で、国の生活保護でなく、極道を頼った人間なのだから、もう先はない。
薬物の実験台に使われる、女もいた。
絶対殺されると分かっている任務に就かせた、男がいた。
僕は、其れを見て、見下して、食いものにしていた。
それらの醜い、下世話なものを食い物にしていた、そう言った、悪徳を食い物にしていた。
国は其れを黙認していた。
力は在るが、政府は取り締まれないのである。
小さな犠牲で、他の何億の命が救われている、いわば、貢物、生贄であった。
そうして表向きの平和が約束されているのである。
国家の重要人物も、彼等が怖いのだ。
殺されるかもしれない、SPも、勝てるかわからない。
隙を狙って殺されるかも知れない。
誰かの恨みを買っていて、その暗殺を、極道に依頼していて、殺しに来るかも知れない。
そんな恐怖が権力者にはあるのだ。
その為に根回しをしておかなくてはならない、暴力団の総長に頼み込んで、よく言ってもらわないと、殺されるのだ。
警察も完璧では無いのだから。
護衛の完璧では無いのだから。
自分の身は自分で守らなければならない。
市民に危害を加えない様に頼み込む、頭を下げる、屈辱だ、しかし、こうでもしないと、厄介な問題を起こされてからでは困る。
妙に刺激を、規制を強化して、その腹いせに、問題を起こされた暁には、我々は、国家は転覆されてもおかしくない。
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