第2話 顔合わせ

 目が覚めた。

 スマホをつけて時間を確認するが明るくて見えにくい。5時だということがわかった。

 七時半から朝食があるらしいからそれまで二人は寝かしておくことにしよう。

 朝風呂に入るか、朝風呂に入るだけで一日のテンションが変わる。


   一時間半後…………


 ゆあは起きていた。

 

「おはよう、ゆうた〜」

「おはよう」


 ちっちゃい子みたいな声と口調で話しかけてくる見た目は、パジャマで少し寝癖もあり可愛い格好をしている。

 写真に収めたいが俺の命を危険に晒すことになる。


「早く着換えな?」

「わかた…」


 とぼとぼ洗面所に向かっていった


「ねぇ〜ブラシやって〜」

「あ〜はいはい」


 ゆあは眠いときや俺と二人だけのときは凄い甘えてくる。小さい頃甘やかしすぎたのかもしれない。多分パシリだと思ってる……多分そうと願いたい。


「何にする?」

「ん〜ポニテ」

「わかったよ」


 軽く返事をして髪の毛を結んでいく。すぐ終わった、たまに妹たちのも結んでるから綺麗にできた。


「ありがと」

「あいよ」


 あ、そうだ。

 優太はゆあがいつもどうりになったとき決して起きない、寝ている春に何をするのか予想が着いていた。


「ゆあ、寝耳に水っていって?」

「ねみみに、みずー」


 二十分ぐらい経った。

 春がまだ寝ている。


「おい、お前悪い顔してるぞ」

「そんなことない」


 さっきまでの可愛いゆあはどこに


「ちょっとタオル持ってきてくれない?」

「やだけど」

「は?」

「あ、はい」

「それ、春の前枕の上にかけてくれない?」


 おいおい、まじか。春のこと起こさずに頭持ち上げろってことだろ……

 あと、絶対パシリだと思ってるわ


「やったぞ」


 うまく成功した。

 ゆあは冷蔵庫から天然水を出してコップに注いでいる。

 春、ご愁傷様です。君のことは助けられないみたいだ。

 ゆあのカウントダウンが始まった。


「 3 」

「 2 」

「 1 」

「 0 」


 ゆあはの入ったコップを容赦なく逆さまにした。

 この先は誰もが想像できる光景が広がった。


「うぎゃゃゃゃゃ!!!!!!!!!」


 春、起きない君が悪いんだ、ちょっとだけ同情するよ。

 春は覚醒した。


「なにすんだ!」


 当然のごとく怒った

 取り敢えずスマホを取り出す


「これを聞け春!」


 さっき録音したあれを流した


「ねみみに、みずー」

「じゃ、そういうことだから」


「ご飯行くか〜」

「ねぇ、今のいつ録音したのかしら?」

「いつだろうね


 食堂へ行く途中先生がロビーで食券を配っていた。


「あれ?、春樹君は?」

「さっき起こしました」

「わかりました、春樹君の食券は先生が渡しときますね」

「わかりました」


 食券を食堂の受付に渡して席取りに行った


「バイキングだから色々ありそうだね、先取ってきなよ春のこと待ってるから。」

「いいの?」

「うん」


 ゆあは朝食を取りに向かった。

 春が来るまでゲームでもするか。

 画面をポチポチ押しているがもう3回ぐらいゲームを開いてログインボーナスを受け取るという行為を行っている。

 やっと終わった。


「ねぇ、優なんで待ってくれなかったの?」

「起きないのが悪い」


 肩肘ついて言葉を返した


「うぅ〜今度から気をつけるよ、ご飯取ってくる」


 ゆあがご飯を持って帰ってきた


「言っていいわよ」

「ん」


 ゆあはずっと寝起きのままでいてくれないかなぁー。

 少し残念に思いながらバイキングに向かう。

 さて何を食べよか、取り敢えず大量にサラダを乗っけてドレッシングをかけた。

 これでよくね?

 席に戻ったらゆあが睨んできた。

 え、なんか悪いところでも?


「ちょっと、待ってなさい」

「あ、はい」


 ゆあがバイキングに向かって色々お盆に乗っけて持ってきた。


「これも食べなさい。」


 お盆に乗っていたのは、パン・ジャム・マーガリン・ヨーグルト・ベーコン・マッシュポテト


「これも食べなさい?」


 今なんと?草食の僕には無理なんだが。


「多い」

「食べろ」

「はい……」


 結局残した。

 安心したまえ残したやつは春が食べたから!

 荷物をまとめてロビーで十分ほど待ったらバスが来た。


「皆さん乗りますよ」

『は〜い』


 運転手さんに荷物を乗っけてもらい一番奥の席に座った。

 また俺が真ん中か………


「う、お腹痛い」

「食べすぎるのが悪い」

「そうね」

「二人とも、朝からひどくない!?」


 なんか、面倒くさくて適当に扱ってたら訴えてきたわ。

 適当に謝っとくか


「ごめんごめん」

「少しやりすぎたわね」

「いいよ、それよりお腹痛い」


 それは我慢してくれ、君は強い子。俺のせいだけど

 それから他の留学生とも話したりして時間を潰していたら学校へ到着した。


「集合してくださ〜い」


 先生に全員いると一人の生徒が伝えた


「今から誰がどこクラスなのか発表します」


「A組は佐藤さん、石川さん、杉浦くん、須藤くんの計4人。B組は佐藤さん、瀬川さん、加藤くんの計3人。C組は鈴木くん、春紫くん、平野さんの計3人聞き逃した人はいますか?」


 いつもどうりの3人と、まぁこの3人が一番落ち着くけど


「居ないようですね。では、各自クラスへ向かってください」


 遂にこのときが来てしまったか、そう自己紹介の時間!全く気が進まない。

 このとき3人は待っとく同じことを考えていた!


((何話せばいいかわからない!))


 そう、3人は中学生になってから、ゲームをずっとしており、ゆあはそれなりにクラスメイトと出かけていたが2人は違った。簡単に言えばほぼ陰キャだったがほぼ陰キャでも春樹は顔立ちが良かったので陽キャとたまに遊んでおりだ女子からモテていた。そんな3人にうちの厄介な生徒会は優秀な人を取り入れるので3人を生徒会にいれた。その時は不動のスリートップと言われていたが現在は高校から外部生徒も来たため中学の時だった3人は、別に人増えたから委員会とかもうやんなくてよくね?と、思い始め高校生からは委員会に入らず部活にも入らなかった

 そして、高校1年生の夏鈴木優太は人生最大の速度で思考をフル回転させ自己紹介を考えていた。


『どうぞ入ってください』


 遂に呼ばれてしまった………


「誰から話す?」

「それは優からでしょ」

「そうね、2番目私がやるわ」

「了解」


 俺の意志は?必死に目で訴えるがくびを横に振られた。

 どうやら俺の意志はないみたいだ……………


『俺の名前は鈴木優太です。これからよろしくお願いします。』

『趣味と特技はなんですか?』


 まじか、割と掘られるのか?


『え〜と、趣味がゲームをすることで特技が絵を描くことです。』

『ありがとうございます、次の人』


 日本みたいに掘られなくてよかった。


『俺の名前は春紫春樹、趣味はゲームで特技が曲作りです。これからよろしくおねがいします。』


 春は曲作りが特技だし顔がいいから反応が良かった。


『わたしの名前は平野ゆあ、趣味はゲームで特技は紅茶を淹れることです。気軽に話しかけてくれると嬉しいです。』


 ゆあも顔がいいし紅茶を淹れるなんてお洒落だから女子の反応も良かった。

 俺は何もない………


『3人はあの席に座ってください』

『わかりました』


 一番奥後ろの列で俺は窓際だった、正直めっちゃ嬉しい。

 前の人綺麗な金髪をしている。


『つまんなそうだね』

『ん?』

『正直、先生話すの早すぎる……』


 小声で金髪の少女と話している。少し時間がたち授業が終わった


『俺は優太もう知ってるか、優って読んでくれると嬉しいかな。これからよろしくね。』

『わたしの名前はシャルロッテ、シャルって読んでくれると嬉しいな。こちらこそよろしく。』


 綺麗な碧眼。この2つから連想されるものは金髪碧眼すっごい好き。普通に可愛い。

 あと、推しに声めっちゃ似てる!!



 そして、午前中の授業が終わり留学生全員が思った。先生話すの早いから授業全然わからなすぎるっ!


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