第7話 ざまぁに挑む
さぁーて!次にありそうなざまぁフラグはぁ!
○モンスターパニック(狼)
○ゴブリンによる大規模集落形成
○危険な魔物の大集合
というわけでまずは原作であったガイナスのプライドへし折りイベント、狼型モンスター大量発生。
なぜか知らないけどホワイトウルフと命名されたモンスターが大量に出てきてガイナス一行は特に戦闘描写はなくリリィ、メルシーは血まみれの重症。
シルヴィアは精神が病み始める&重症。
ガイナスは体に治療しきれない傷を残すことになる。追放デバフがえげつない。
危うく命が、なところでハインとメインヒロイン、サブヒロイン1がホワイトウルフの群れを壊滅させる。
どれだけ強い魔物なのかと後に出るがホワイトウルフ自体はゴブリンより少し強いだけの雑魚魔物設定だった。
全否定はしないが作者は白狼とか白い一つ目ロボットのパイロットに謝ったほうがいいと思う。
ちなみにこのざまぁイベントは支援魔法が得意な主人公が攻撃の大魔法を使って倒すのだ。
オールラウンダーすぎるとツッコまざるをえない。
「おはよー。シルヴィーちゃんにガイナス!」
「おはようございます」
朝から元気だなリリィは。
「どうしたんだこんな早く」
「いや~今日も張り切っていこうかなって思ってね」
「何か良さげな依頼はあったか?できれば討伐系が望ましい」
「それならこれなんてどうですか?『炎雷猫』の皆さん」
受付嬢が差し出したのは…… __
「ふむ、ホワイトウルフねぇ……」
「はい。なんでも森の奥深くで大量に発見されたらしくてですね」
来たぜざまぁ展開。
断りたいがAランク冒険者である手前謎のメンツ的なアレのせいで断われない。
スルーさせてほしい。
「なるほど。しかし大量発生となれば俺達でも手に余る。応援が欲しい。」
「それはもちろんです。なのでギルドマスターには既に連絡済みでして、もうすぐ到着すると思います」
ナイスアシスト!
「了解した。それでいつ頃出発できる?」
「そうですね……あと30分ほどでしょうか」
「分かった。リリィはメルシーを呼んできてくれ」
「おっけー!」
リリィとメルシーは二人揃って一緒に行動することが多い。
やはり一緒に来てたみたいだし。
__________
それから20分過ぎた既にメルシーも来て受付嬢さん待ち。
「お待たせしました『炎雷猫』の皆さん。今回の駆除依頼に参加するパーティーの方々がまもなく来ます」
「えっと……どなたが参加されるんですか?」
シルヴィアが質問をする。
そんなこと決まってるじゃないか。
主人公に決まってる。
「はい。今回依頼を受けてくれたのは……」
「……ガイナスか?」
後ろから声をかけられたので振り返るとそこには見知った顔が……
「貴様もいるんだな」
あれれー?
ハインくんちゃうんかい。
「こちら『一条の光』からレイナさん、カラミティアさんフォービーさんです。」
「ふん、よろしく頼むぞ。」
3人とも似てるなぁ……三姉妹かな?
しかしハインとならざまぁ薄めで安全に依頼達成できると思ったのにぃ……
なぜ予想が外れたんだ?
「……あぁ、そうだな。じゃあまずはパーティーメンバーの情報のすり合わせから始めよう」
「……どうした?ホワイトウルフ相手に。怖いのか?」
レイナが軽く冗談口調で言った。
ガイナス一行には同業者として多少縁があったパーティーだからだろう。
しかし私からはリスクは避けたいのでしっかりと答える。
「あー、正直そうだ。正確には奴らと戦ってる間に高ランクの魔物が出る可能性が否定できないからだ」
「なっ!?そんなことが……」
「あり得るんだよ。」
「なっ!おいおいまじかよ」
「憶測の域を出ないがゴブリンキングと多数のゴブリンを餌として狙ってやってきた奴らを餌としてるやつ。それが多くなってるんじゃないか?と俺は考えている」
ざまぁ展開の序盤を過ぎたあたりのモンスターパニックの兆候だ。
急なモンスター大量発生もしっかり原因があってそこは少し安心した。
「そ、そういえば最近ゴブリンの集落の規模が大きくなってきているという報告もありましたね……」
受付嬢さんが言う。
「それがホワイトウルフの大量発生の原因だとでもいうつもりか」
「あくまでも可能性だ。規模も大量としかわからない。だから今の俺達の強みと弱みを予め知っておいた方が対応しやすい」
「ふむ、確かに一理ある……だがその心配は無用だと思うがな。オレらが負けるはずがない」
「それは頼もしいな」
「そういうことだ。では作戦会議を始めるぞ」
__ うーん、やばくないか?
『一条の光』の皆さんはなんか自信満々だし。
ざまぁフラグどころか死亡フラグが立ったかもしれない。
大丈夫かこれ。
良くないけど協調性無くなるよりいいか。
とりあえず最低限前衛、後衛配置と持ち物管理だけでもしないとな。
__________
話も早々に終わり早速馬車で現地に向かうことになった。
正直恐い。
体はガイナスだが中身は偵察しかしてないし狼相手に剣やらなんやら振った覚えなどない!
そもそも戦闘経験すら皆無なんだ。
いざというときはこの体に任せよう。
……しかし、本当に出来るのか?
___
馬車に揺られて数時間後。
「さぁ着いたぞ。ここがホワイトウルフの群れがいる森だ」
「結構浅いというのにオオカミさんいたわねぇ」
「そうだな。アイツらまでまだ遠いがもう少し近づけば気づかれそうだ」
「それではまず役割分担を決めようと思う。リリィは俺と前衛、メルシーはその背後から攻撃魔法と阻害魔法を頼む。ホワイトウルフは決して弱くない、背後も気をつけてほしい」
ホワイトウルフ戦は描写が少なすぎて辛いがここまでは決まってる。
「シルヴィア、今回君には一番頭を使ってもらう。戦況を観てほしい」
「分かりました!危なくなる前に支援、ですね」
頷き『一条の光』のみんなにも意見を出す。
「レイナはリリィのサポートを頼みたい。君はリリィと一緒なら大体の敵に対応できるはずだ。」
「……任せておけ」
「そしてフォービーさんには……」
「……私?」
「えぇ、支援魔法が使えると聞いた。シルヴィアと同じことを頼む。ヤバいことになる前に支援だ」
彼女は防御力の高いタンクの傾向があったが狼相手には仲間を狙われたら戦況が厳しくなるだろう。
「カラミティアさんには魔法ブッパでお願いする。ただし森だから発火系のやつは軒並み使わないでくれ」
「そんなこと知ってるし。……やるよ」
「よし、じゃあ出発しようか」
あーヤバい。
ワタシ剣術モ何モ知ラナイネ。
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