自身の呪い

「はぁぁぁ、やっと終わった。ていうか疲れた」

「そうッスね、先輩。私もクタクタで疲れたッスよ」

「…………いや、それお前が言うか?」


 約80はある魔石があった床を見渡しながら俺は息を整え話をし、彩花あやかは拳銃を腰に掛けながら話に乗り掛かった。


(まぁ、ゾンビの大行進グール・パレードは無事に倒せたが、予定より10分位は過ぎたんだろうな………)


 アイテムほ再配置である10を越え、20分。途中から彩花あやかは積極的に戦わなかった所為せいで戦闘時間は延びたものの、『色んな意味』で感謝している。




「じゃあ先輩! お待ちかねのアイテムの所に行くッスよ!」

「まぁ、そりゃあ行くが………何で、お前は妙にテンションが高くなっているんだよ?」


 直ぐそこにある角を曲がっている途中、急にテンションが高くなった彩花あやかに質問をすると物凄い早口調で答えが帰ってきた。


「先輩先輩! この『神殿』………いや、このダンジョンには〝聖剣エクスカリバー〟が出る噂があるんッスよ!」

「〝聖剣エクスカリバー〟〜?」

「え〜とッスね、簡単に説明すると………〝聖剣エクスカリバー〟は、あらゆるモンスターに有効的な攻撃が与えられるららしい・・・ッスよ」


 彩花あやかが言った説明の最後が俺は少し気になり、更に質問をした。


「ていうか、お前のその説明だと………見ていないのか?」

「え? そりやぁ、見ていないに決まってるじゃないッスか?」

「いや、そこはあるって言えよ」

「まぁ、これは都市伝説じみた噂ッスからね。運良く獲得ゲット出来れば大儲け! みたいなもんなんッスよ」


 彩花あやかの言葉に半分呆れ。だが、半分興味を示した顔で聞いていた時―――ちょうど視界から宝箱な見えてきた。


「あ、先輩。やっと見つけたッスね!」

「あぁ、―――って、こんな材料でよくこの大広間に堂々と置かれているな」


 足を運び近くで見ると、宝箱の外見はRPGでよく見る木材で作り込まれていた。

 そして………


「じゃあ、先輩! 先輩の幸運ゴットハンドを期待しているッスよ!」

「いや、お前、幸運ゴットハンドって言われてもなぁ………」


 俺は彩花あやかにただ促されるままに、宝箱へと手を伸ばそうとしたその時―――


 天井、床、柱、壁―――この『神殿』ごと、突如とつじょ気圧の塊が全てを瓦礫がれきと化した。






(っ、くそっ! 一体何をどうしたらこうなったんだ!?)


 何が起きたのか、何をされたのか俺は全く分からなかった。

 そう思いながらも俺は、体り伸し掛る瓦礫がれき退かし………そして、周りを見渡すと1人の少女がそこには居た。


(は? どこでバレ―――いや、そんなのはどうだっていい! 何で『お前』がここに居るんだ!?)




 ―――彩花あやかの名誉の為に言っておくが、決して裏切った訳ではない。

 その逆で、彩花あやか光星こうせいに『冒険者の日常』に1番適したこのダンジョンを選んだ。


 ―――これは呪いなのか分からない………が、1つだけ分かる事はある。

 結城ゆきしろ光星こうせいの瞳には加藤かとう志乃しのが映っていた、という真実だけは………






 ――――――――――――――――――――

 修学旅行中だった為、更新が遅てしまいました




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る