第8話
そして今。
ハルトは15歳になった。来年からは"学園"に入学することができる。
..........ということで、今その会議中である。
「やっぱりダメよー。こんなにカッコよくて素敵なハルトが入学しちゃったらー、大混乱になるわー」
やや語尾を伸ばしながら発言しているのは、長女のアミリア。
ちょっと今の発言内容はムカッとした。俺がそんなに弱いように見えるのか、って。
「でも、ハルトはすんごく強いし、絶対大丈夫だよ!」
と言ってくれたのは、三男のドミニク。
うん。あの時から鍛錬を積み重ねて、結構強くなった。体術はまだまだだけど。
その直後、長男のアルバートがボソリと呟いた。
「結構.....いや、だいぶ腹黒だしね」
聞こえてるよ?
結局、長女組が折れて、俺は"学園"に入学できることになった。
その日から一層鍛錬に励むようになった俺だったが、張り切りすぎて訓練場を吹っ飛ばし、ただ今修復の真っ最中である。
「おいっ、ハルト!どうやったらこうなる......」
「ちょっと力みすぎちゃって」
「ちょっとじゃねぇだろ!ちょっとじゃ!」
「はぁい......これからは気をつけるよ」
「ぜっっっっったいに気をつけろ!」
土属性があまり得意でない俺は、先に風属性の風を使って瓦礫を片付けている。
「父さん。土属性無理」
あーもう面倒すぎる。土属性が得意でないため、なぜか魔力消費も増えてしまうのである。まぁそれでもなかなか減らないが。
「あぁん?お前が壊したんだろーが!つべこべ言わずにさっさとやれ!」
父さんのケチ。今度3桁×3桁手伝ってって言われても絶対手伝ってやらない。逆にぶん殴ってやる。
「.......?お前っっっ!殺気出すなって!やめろって!」
「よーっし、頑張りますか!」
「無視すんなって!」
なんか叫んでる人は無視しよう。
深呼吸をすると、土属性の"修復"を使って壊してしまった部分を再生する。
「........こんな感じ?」
「まぁ、いいんじゃないか?」
「やった!」
父さんの褒め言葉は貴重だ。意外とスパルタ教育だから。
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裏話
輪廻転生の女神(ハルトと会話をした女神)は、地球に遊びに行ったときに、ノースリーブのトップスとチノパンとスニーカーが気に入ったので、毎日それを着ています。
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