第6廻

「あー、なるほどなぁ……」


 美春姉さんと廻の2人を一瞥しながら、呆れた表情を浮かべる。


「つまり、廻が俺を驚かそうとついた嘘に、姉さんがまんまとかかったわけだ」

「本当にごめんねっ!私、早とちりしちゃったみたいで...」

「いや、姉さんは悪くないよ。悪いのは十割が廻だし」

「異議有りっ!!!十割じゃない!」

「……何割だよ」

「七割だっ!!!!」


 廻は大きな声でそう言うと、ウィンクしながらピースのポーズを決めた。コレさっきのアイドルの真似だな...


「まあともかく。今回は全員悪かった、ということで片付けてもいいかな?」

「「はい」」


 まるで示し合わせたかのように二人とも同じタイミングで返事をする様を見ると思わず微笑してしまう。


「?大地君、急にどうしたの?」


 不思議に思ったのか姉さんが訳を聞いてくる。自分でもなんで笑ったのかはよくわからなかった。でも思うことはあるのだ。


「いや?まるで本当の姉妹みたいだなって」

「「え?」」


 まったく。こういうところである。




*今回は少し短くなりました。ごめんなさい!

by作者






 


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