第3話 彼女の名前、そしてイジメ

今日は早めに目覚めた。昨日早く寝たからだろうか?

俺は昨日の6時間目、放課後を過ごして思ったことがある、俺は陰キャかもしれない

自分から話しかけることがあんなに難しいなんて思いもしなかった

あれ?自然と目から水が溢れてきた



「おにーちゃーん、弁当作り終わったよー」

「りょーーかーーい」


あぁ、学校が憂鬱だ

このまま学校が爆破されるか、彼女がいれば

問題ないのに


俺は制服に着替え早めに学校へ行くことにした

決して、みんながいる教室に「おはよう」と入っていくのが気まずいからじゃない


「あ、お兄ちゃん今日午後から雨降るよ」

「おう、ありがとう、妹よ、行ってきまーす」

「いってらっしゃい。あ、傘忘れてるー!」


おっと認知症疑惑も浮上してきた

_________________________________________


俺は教室の前に立っていた、誰か1人いるらしい

このまま入って2人で気まずい雰囲気を味わうか、どこかで暇を潰すか迷っている

憂鬱だ、もう勇気を出して「おはよう」と言うしかない、いやびっくりさせてしまいかも

俺が悩んでる時目の前のドアが開いた


「お、おはよう」(気まず)

「ん、おはよう」


あ、あなたでしたか隣のかのさん。


「あ、俺職員室に呼ばれてたんだ、わすれてたー、じゃ」

「あ、」

「ん?」


俺か?俺なのか、絶対俺に言いたいことがある雰囲気出してるよな

あの無表情で本を読んでいる人が目の前で泣きそうなんだが


「あの」

「ん?どうした?」

「あ、やっぱりなんでもない」


そういうとかのさんは何かから逃げるように教室へ入っていった

なんなんだ?


「あ、あやせ君、おはよー」

「うぉっ!」


なんだあすかさんかびっくりした


「お、おはよう」

「あはは、何してたの廊下で?」

「いや、お腹痛くてトイレに・・・・」

 

言った瞬間俺はトイレに駆け込んだ

もうダメだトイレで時間潰そう


「・・・・」

 

暇だ、今は8時10分、トイレに篭って15分が経過した

後チャイムが鳴るまで10分だ

そんなこと思っていたらチャイムが鳴る

あ、前の学校と違うんだった


そうして教室に戻ろうと廊下を歩いていると

ある事を思った

みんな教室に着席して静かに健康観察の点呼してるんじゃねと

あぁ胃が痛い、後ろからはいろ


俺は後ろドアを開けて


「す、すみませ〜ん、遅れましたー」

「点呼始めてたぞ、早く座れー」


やめて!みんないっせいに後ろ向かないでぇ

俺はみんなに目を合わせないように椅子に座った


点呼が途中から始まった


「晴山ゆずは」

「はい」

 

今の返事はもう一方の隣の席からの声だ

とても透き通っていて綺麗な声だ

そして俺は気づいた昨日も聞いた声だと

隣を見てみると案の定昨日の子だ

ゆずはさんは下を向いていたのか俺に気づいていなかった


「点呼を終わります、先生今日出張でいなくなるから、んーと、あやせこのプリント類帰り持って帰れよ」

「はーい」

「じゃ朝のホームルームを終了しまーす」


そう言い先生は教室をでた

みんな談笑をし始め俺はポツンと席にとはならない、ふ、ふ、ふ、今日は人に話すきっかけがある


「ゆずはさん!」


俺は嬉しくてつい大きい声になってしまった


びくっ!「は、はい!あ、昨日の、 なんですか」


あれ?なんか思っていたのと違う

「昨日の人!転校生だったんですか!」って来ると思ったのに何故かビクビクしてるし、いや、

怯えてると言った方がいいかもしれない

俺はそう言う反応をするような人たちをよく

しかし、本当かは分からない、多分今はそっとしたほうがいいと思った


それから今日は何もなかった

担任の先生が担当の数学で

「はい、問題児あやせこの問題答えろ」

と言われたぐらいだ


いつのまにか問題児にされていた

いやそうなのかもしれない。初日遅刻で午後から来て次の日も遅刻してしまったし

ぐすん

今日は疲れた、早く帰ってゲームしよ

俺は学校をでて信号を渡った時

言われていたプリントを忘れていることに気がついた

はぁ〜もう、やだぁ

ちょうど雨も降ってきたので走って学校へ戻ったそしてプリントを取ろうとと教室を開けようとした時、誰かいる事に気がついた


「お前、昨日から調子のりすぎじゃない?」


机の倒れる音と数人の笑い声が聞こえた

イジメだ、窓から覗いてみると

倒れているのがゆずはさんだとわかる


「お前が昨日いないせいで私たちご飯食べれなかったんだけど!」

「んで、今日は財布わすれたー?嘘つくなよ」

「本当に忘れた・・・」


思ったより酷いイジメだ。あすかさんを中心に数人で蹴ったりしている

普段からみんなに奢らされたりしてるのだろう

一瞬止めた方がいいかと思ったが逆効果になると思った


「だから、なんだよお友達のかのさんから貸してもらえよ」

「いや、明日から自分が持ってきます」


弱々しく、そうするしかないと諦めているような声でゆずはさんは答えた


「ちっ、あぁ、そうだ!お前のイジメやめてやるから明日からかのさんに払わせろ」

「え?、それは・・

「それはじゃねーよ、いいな?」


蹴りながらゆずはさんに圧をかけている

昨日のあすかさんの姿からは想像できなかった


「わかり・・・ました」

「ふぁー明日からが楽しみだ!、みんな行こう」


おっとやべっ!廊下に来る

俺はすぐに男子トイレに隠れた

俺はイジメの被害者側の心理がよくわかる

ゆずはは明日から絶対かのさんをだろう、これは断言できる


そして、あすかさんたちがいなくなった後俺はすぐに廊下を走った

教室を通り過ぎて













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