第3話中学

私はその後、特に変化もなく穏やかに

6年間の学校生活を終えた。


中学になる、他の小学校からもたくさん人が来るのだから、生活に変化が

起きるのだろう。


新一年、初めてのクラス

正直驚いた、同じ市内の小学校なのに、

駅に近い小学校出身の子は垢抜けていた

流行りの髪型、リップやニキビ用のパウダーハンドクリームを入れた

いわゆる、化粧ポーチ


男子はサクッと言うとキザ

どんな女子にも分け隔てなく優しい


ガキじゃ無い、私はガキだったと

ショックを受けた


春人君はその大人っぽい集団に直ぐに馴染んだ。


女子ー!とバカにするのではなく

女子に優しい


私は他の小学校から来た男子達に

キュンとした。

少女漫画の世界だ


やっとくだらない上下関係や水面下のイジメから解放される。


私は同じクラスになった女の子と

直ぐに仲良くなった

メグだ、メグは学年でも目立つ

女の子らしいタイプではなく

サバサバしていて、ギャルで

とにかく話しが面白い。

メグの周りにはいつも人が集まる

そんなメグと1番仲良くなったのが、

私、桜だった。


入学して春もすぎ蒸し暑い頃になると

小学生の頃のグループの子は学年でも

目立たない存在になっていた。


新しく学年で目立つグループが出来た

私はメグに誘われバスケ部に入った


似たものが集まるかのように。

バスケ部女子は各クラスの目立つ子ばかりが集まった。

男子は、サッカー部、バスケ部が

オシャレで、運動神経が良く

大人っぽい子が集まった

春人くんはサッカー部に入り

すでに、女子の人気を集めていた。


しかし、バスケ部のアツシ

    サッカー部のヒロト

この2人は別格だった


そして外国語部のミサコちゃん

スタイルが良く美人で勉強は

学年トップ、見惚れしまうほど美人だ


私は一気に世界が広がった気がした

カッコイイ子、美人とはこうゆう事なのだと、世界が違う気がしていた。


私はそのキラキラした子達に刺激を受けて、

トリートメントや化粧水、リップ

雑誌を隅から隅まで読み勉強した。


同じクラスには、学生トップクラスにモテる、バスケ部のアツシが居た


見ているだけで、立ち振る舞いの

スマート感に、ポートした


ある日、係で給食に遅れてしまった

私は急いで教室に戻ると机の上に

給食が用意されていた。


同じ班だったアツシが、

「桜の分用意しといたよ」と


こんな子小学校にはいなかった。

女子のなんて。みたいな感じだったから、

アツシはとても大人っぽく感じた、


アツシが私の胸をキュンとさせたのは

それだけじゃない。


クラスやや、ぽっちゃりを超えた

大きめの女の子がいた


ある男子が

「豚臭くない?」などといじり出した

その女の子は今にも泣きそうで、体を丸くしていた。


アツシがその男の子に

「やめろよ、くだらない、ガキが」と

言うと


泣きそうな女の子の背中をさすり

「気にするなよ」と言った

笑っていた子達もアツシの一言で静かになった。


その女の子がアツシを好きになったのは言うまでもない。


何がカッコイイのか?

他の男子が影響をうけだした。


女子に優しく

それは自然と広がった


サッカー部のヒロトはヒーローの様な子で、


女子では無く男子でナヨナヨしている子がいじられたりすると

助けるタイプだった。

しかし男子となると話しは少し変わり


少し不良っぽい子が、ナヨナヨしてる子に無理やり係を変わらせたり、

当番をやらせたりすると

ヒロトはナヨナヨしてる子を守ろうとした。


結果、不良達と喧嘩になる

しかしヒロトは喧嘩が強く

相手に怪我をさせてしまう。

先生に呼ばれ、親に連絡され

だけど、ヒロトがみんななヒーローに

変わりは無かった。


夏休みは、部活に明け暮れ。

毎日ハードな練習をしていた。

私、桜は、夏休みガッチリ膝を怪我をした、靭帯が2本やってしまい。

松葉杖で、ドクターストップ

仕方なく、女子バス男バス両方の

マネージャーになった。


ビブスを配り

コートをモップがけ

怪我をした子の手当て

スコア書き

地味に忙しいが充実していた。


その頃

みんなのヒーローであるアツシと

美人で秀才のミサ子のカップルが

誕生した。


みんなが納得行く絵に書いた様なカップルだった


夏休みが終わると少しづつカップルが

誕生した。


バスケ部アツシは美人で有名だった

女子バスの先輩と付き合いだした。


私は蚊帳の外から

いやーキラキラ青春だ

まぶしすぎるぜ、と。思っていた。


自分磨きに没頭し、冬になった

雪は滅多に降らないが

クリスマス前はざわついた


そんな頃、私の所にも浮いた話しがやって来た、野球部の子が桜が好きだと

ゆう噂


野球部の啓介

彼は私はノーマークだったが、

野球好き女子からは人気の男子だった


早速、啓介から、連絡先の交換をお願いされた

「まず、俺を知ってほしい」と、


キザだーと思った


啓介はマメで毎日連絡してきた。


キザな事ばかり


「今日は学校楽しかった?なんかあったら言えよ!」


「俺は桜が好きだけど、告白はまだしない」


などなど、


「クリスマスに桜の願いを叶えてあげる」と


一番の仲良しのメグに話すと

メグは

「キザなのいいなー

啓介カッコいいし、ヤバい羨ましい」と、


しかし私は

バスケ部のアツシが好きだった

その事は誰にも言わなかった、

なぜなら、女バスにアツシを好きな子が何人もいたからだ、

そして、アツシの彼女は先輩だった


啓介からの連絡は正直嬉しかった

だけど、私は変に真面目だった

啓介に

「啓介が連絡たくさんくれて

正直嬉しい、だけど、好きな人がいるの、ごめんなさい」と

啓介に連絡した


「誰?好きな人」と啓介に聞かれたが

教えなかった、


啓介は

「そいつを超えてやる、俺を好きになっもらう」と自信マンマンだった


私は、ポジティブでなんかいいなと

感じていた。


「クリスマスに桜の願い叶えるから

何か欲しい物ない?」と聞かれた


私は、わざと

「ホワイトクリスマスにして」と

答えた


啓介は

「桜の家だけホワイトクリスマスにするね」と返してきた。


なんか、大人だなと私は思った


私はクリスマスイブ家に居た

啓介から電話が来た


「桜?窓の外見て」と

私はまさか!!と一瞬思った

私は窓を開けた

雪は降って無い

「啓介、雪降ってないよ」と

言うと

啓介は

「目を閉じて、俺は今桜が雪の中に居るの想像してる。だから桜も想像して」と

そして

「ハッピーホワイトクリスマス

桜に俺からのプレゼント」と


よくわんないけど、キザだ!

だけど、なんだか、嬉しかった

好きな人がいると断っても、避けたり

気まずくなったりしないで

明るい啓介はなんだか、私を幸せな気持ちにさせてくれた。

このまま、啓介がこの関係を続けてくれたら私は啓介を本気で好きになる様な気がしていた。


だけど、私の恋愛は平穏ではなかった、この時はまだ、何もわかってなかった。私の恋愛はいつもタダで済まない

そして、どうやらそれは私のせいらしい。



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