第50話 他者排除型の才能を開花させたい ステップ1 仲良くなれるかな

僕は彼に対して他者排除型が似合いそうじゃない?って言ったけど、まず他者排除型ってどんななのか紹介したいと思う。


他者排除型とは、好きな人と2人っきりがいいという思いが強すぎて、友達や家族をも自分達の仲を邪魔する不要なものだとして、排除しようとするタイプ。何がなんでも排除する場合もあれば、相手に危害を加えようとする人のみを排除することもあると言われている。


独占型も周りの人から相手を独占したいと周りを排除することがあるから、似ていると言えば似ている。だけど、僕的な解釈としては注目している対象が違うのかなと思う。

独占型は相手を独占したいことに注目が置かれていてその影響から他の人を遠ざけたい。それに引き換え、他者排除型は相手よりも周りの人に奪われるのではないかということに注目しているから他者を排除したいすることで結果として相手を独り占めすることができる。

簡単に言うと、独占型は相手を独り占めすることが目的で、他者排除型は排除することが目的って感じ?

わかんないけどそんな感じかなって。


彼に才能があると感じたのは、他者を遠ざけるきつい発言をするトゲトゲした雰囲気とうまく人と関わることが難しそうな性格。

一見すると、というかはっきり言って性格悪い感じにしか見えないんだけど、それは捉え方と才能の開花次第だと僕は思う。

彼の才能が開花すれば、彼のトゲトゲした発言は彼の本心を隠す照れ隠しの道具に、うまく人と関われない性格は特定の人とのみ仲良くなれる特別な関係を作り出すものにつながるだろう。

きっと、彼はあまり複数の人と付き合うことに向いていない。それは裏を返せば、少数の人と特別な関係になれるということ。

そんな点から、他者排除型の才能ありそうじゃないかなって思ったんだよね。


とりあえず彼は今、人を見下すことで自分のプライドを保っている感じだ。

きっと彼にとってこの学校にいること自体がプライドをすり減らしている行為。

だから、自分よりも下の人を見つけては見下し、バカにされたくないから、人を遠ざけるために嫌な発言をする。

もうすでに彼はクラスのほとんどの人に嫌われてしまっているし、このままでは本当に彼は周りの人とうまく付き合うことができなくなってしまう。

だから、そんな人を貶めるようなことをしなくたって君自身が魅力的であること、君は才能を秘めていることを気づいてほしいんだ。


と、いうことでとりあえず僕は彼に挨拶から始めることにした。

共通の話題どころか、彼にとってはこの学校に通っている人全員が敵のような状態になっている。だから、とりあえずは彼に僕が無害で、話しかけてもいいかな?ぐらいの存在になれるようにしていきたい。

できるかわからないけど。

まぁ、僕はもうすでに何人ものヤンデレを生み出してきたいわば戦士。

彼はこれまでの人たちよりも難題になりそうだが、僕は負けない。

待っててよ、未来のヤンデレ達よ。


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