第13話 独占型の才能を開花させたい ステップ2 彼女はどういうタイプの人か

ところで、前回の依存型の彼女と異なり、今回の彼女と友達になるのは少し難しそうだ。

前回はそもそも友達があまりいなかったため、挨拶や共通の話題などから彼女の懐に潜り込むことができた。


しかし、今回の彼女は好かれている好かれていないは置いておいて、自分から人と話すことに暇がない。

彼女は自分に自信がないからこそ、周りに人を集め、自分が好かれていることをアピールしたいタイプなのだ。

僕のような平々凡々なやつが話しかけて相手にされることは難しそうだなぁ。


僕は彼女のことを知るため、クラスの内部事情に詳しい依存型の彼女についても聞いた彼に、彼女について聞いてみた。

すると、こんな返答が返ってきた。


彼女は、同性に嫌われようとも異性からの好意がほしいタイプ。

彼氏も途切れさせたくないし、常に次の彼氏を探している状態。

彼氏には、まめな連絡を要求し、喧嘩すると激しく感情を露わにし、相手に謝罪と好意の表現を求めるらしい。  


ここまでの情報で、多分だけど、彼女は少しメンヘラ気味なのかなと思う。


え?メンヘラとヤンデレって同じじゃないかって?

それは違う!

ここで、メンヘラとヤンデレの共通点と相違点について整理しておきたいと思う。

メンヘラもヤンデレも心が病み、相手に連絡を取りまくる、束縛する、といった点は似ている。


しかし、メンヘラは自分に対する愛を求めるのに対し、ヤンデレは自身の愛を相手に与える。

ここが最大の違いだ。


僕がヤンデレが好きな理由でもあるが、承認欲求を満たすためだけに相手を好きになるのではなく、この行動で相手を幸せにしたい、幸せにつながっているはずだといった考えのもと、行動することがヤンデレの象徴でもある。

これが何よりも素晴らしい。

さすがヤンデレ!


混同されがちな二つであるが、こちらの違いはしっかりと押さえておきたい。


今の彼女は、他人にどう思われようととりあえず承認が欲しい、だから手早く好意という承認が得られる異性に頼りきっている部分があるといえる。そして、相手からの愛を求めて心の病みを抱えている状態であるといえる。

つまり、彼女は現在、他人からの承認を得るための欲求に駆られすぎている状態であり、メンヘラ気味であるといえる。

そのため、自己中心的な様子に見られてしまい、損している。


それでは、彼女の才能を生かすことができない。

彼女が独占型ヤンデレの才能を開花させることができれば、彼女は相手に対する尽くしたい精神が生まれ、彼女の承認欲求が満たされるだけでなく、自己中心的な印象から相手への思いやりを持った人間へと生まれ変わることができるといえる。


それは彼女のチャームポイントを活かしながらも、ウィークポイントを強みに変えることができる策であるといえるだろう。


というわけで、彼女には才能を開花してもらう必要がある…のだが、どう仲良くなればいいのか。


僕は数日かけ彼女を観察し、一つの突破口を見つけ出した。

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