第2話 依存型の才能を開花させたい step2 仲良くなる方法を探る
さて、彼女が依存型の才能を隠し持っているのではないかと気がついたのはいいが、ここからどうしたらいいのか。
僕はヤンデレが好きとは言え、それは二次元の世界での話。実際にヤンデレを見たことがない僕にとって、その才能を開花させることは全くの素人。
とりあえず、ヤンデレの才能をどうとか言うよりもまず、彼女の仲良くならなくてはならないだろう。
仲良くならなければ、彼女の性格や過去を知ることができず、ヤンデレ才能開花の芽を見つけることは難しい。
仲良くなってから、彼女の才能を伸ばすことができるようにサポートしていく、と行った方向でいくか。
まず、僕は彼女と仲良くなることを第一の目標とすることとした。
仲良くなる、これはもうバッチリだ。僕にはなんてったって、これまで培ってきた経験がある。
ふむ、まず幼馴染になる…は無理、血のつながっていない家族になる…も無理、痴漢から助ける…も無理、たまたま着替えを見てしまう…も無理。
おかしい、ぼくの経験が全く役に立たない。
あれ?ラブコメって現実には参考にならないのか?
そう、僕には異性の友達はいない。
今まで二次元にしか興味は無かったし、友達は同性ばかり。
つまり、僕が異性と仲良くなる方法の経験は全てラブコメからなのだ。
ここでも僕は障害にぶち当たってしまった。
なんということだ!
ただ、仲良くなることがこんなにも難しいことだなんて。
今までの人生で異性と仲良くならなければと思ったことがなかったから、全く方法がわからない。
なぜ、僕はその経験をしてこなかったのか。
そんなことでヤンデレ計画に支障が出てくるとは…。
僕は激しく後悔した。
しかし、僕は諦めなかった。
ヤンデレに対する愛は、そんな、経験していないからと言って諦められるものではないのだ。
僕の人生がかかっている。
経験していないことはこれから経験していけばいいのだ!
そこからの僕は早かった。
異性と仲良くなる方法をとりあえずネットや本で調べてまくった。
異性と仲良くなるには?
友達を作ろう〜異性編〜
猿でもできる異性との関係性の作り方
などなど
それらを見ていると、共通して重要な部分が出てきた。
まず、挨拶。
これはどの資料にも書いてあった。
たしかに、これは大切だ。
挨拶は一言で言えるし、無視できる人が少ない上に何より、簡単にできる。これなら異性友達作り初心者の僕でもなんとかできる。
あとは、共通の話題。これも結構書いてあった。彼女は、何が好きなんだろう。
あ、そういえば彼女はいつも読書をしていた。
もしかしたら、1人でいることを紛らす道具かもしれないが、会話の種はなるかもしれない。
そしてうまくいけば共通の話題とすることができるかも!
よし、じゃあ明日は、挨拶するだけじゃなく、本を読んでいたら読んでいる本についても話しかけてみるか。
他には、、相手を褒める、遊びに誘う、か。
これらは少し関係性を進めてからの方が良さそうだな。
よし、なんとなくやっていくことはわかってきたぞ。こんなにも誰かと仲良くなるために方法を調べたり、吟味したりすることはなかった。
僕はなんて、ヤンデレ命の鏡なんだろうか。
よし、彼女の魅力を最大限に引き出す人間となれるよう僕は頑張るぞ!
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