第16話暗く、深く、それは、収納魔法?
「なんだぁ!今のアホみたいに強い爆発は」
「模擬戦とはいえ敵においそれと教える訳にはいかないでしょう。」
俺はもう3つ玉を生み出し、それを投げつける。
それぞれから火、水、雷が球から噴き出し、荒れ狂うように火の大魔神に襲い掛かる。
「チッ!このままだと負けるか...召喚!ヘルフレア!」
彼がそう叫ぶと空に出現した超巨大な火の玉がそれらを飲み込んでいく。
「こっちが飲み込んでやるよ!」
「ふーん、やる気ですか。俺、あんまこれ見せるきなかったんですがやるしかなさそうですし。」
そう言って近づいてゆっくりとこちらに近づく火球に白い球を当てるとみるみると吸い込まれて行った。
「今頭に血がのぼってる貴方では俺には勝てません。諦めてください。」
「四神として、はいそうですかとは言えんのだ!」
そこにすかさずガイアも止めに入ってくる。
「おじいさまが亡くなられた今、四神であるあなたがそんな事をしている暇があるとお思いで?」
「うっ、しかし姫さま。これは相手の力量を測る儀式的な意味合いもありまして...」
「ダメったらダメです!」
ふふ、ちょっと拗ねてる王女メイドも良いもんだな。しかし開発した新技がここまで威力高いとはな。普通にあれ一撃で50人はまとめて殺せるぞ...
「それだったらさーぁ?さっきの技で実力は分かったんじゃねぇの?」
「しかしだな、雷の言う事を聞くのはなんか癪だな。」
「お前そんな言い方しなくても良いだろうよ…」
そう言いながらも彼は武器を下ろし、そのまま宮殿の方へと去って行った。
「なんとか行ってくれたな。」
「はい、しかしどうやったのですか?あの威力の技を消すなんて...」
「別に特別な事はしてないよ。ただ収納しただけさ。」
俺がやっている事はイメージで言うとロシアのマトリョーシカの様なものだ。
俺は収納魔法という魔術をつかえたのだ。
あらゆる物を完全に停止させた状態で収納する戦時中に重宝されるこの魔術の裏技を発見したのだ。
それは収納魔法は持ち主の魔力に比例して収納量がかわり、その時の体内の魔力量が元に戻れば大きさは元に戻るという性質を利用し行う。
俺は発動している収納魔法を収納魔法に収納し、魔力が戻ったらそこにまた収納していくという無限に収納可能とする技を編み出した。
その為、本来大体リュック一個分程度しか入らないこの魔法で小さな城と同じぐらいの大きさのうちの屋敷を収納できる程度まで空間を広げた。
その為、相手の魔術を吸い込み溜めていた小さな火魔法を一気に放出し爆発的な威力にする事も可能な最強の武器と盾を手に入れたのだった!
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