第4話見回り!
「ふぁ〜朝5時から見回りって寒過ぎだろ」
「文句言わないの。これも国の為だから。」
と2人でのんびりと走竜と呼ばれる恐竜のような羽根のない竜に馬車で荷物を輸送された舗装された石畳の上を走っていく。
「1番お国のためになるのは戦争しない事だろ」
「それはそうだけど。こっちは大総統殺されてるんだよ?王族も第一王女が誘拐されたし。」
「まぁそうかー」
寒さに震えながら石畳の上をガタゴトと揺れながら進んでいく。
乗ってみると結構揺れるものなんだなと前の人生では知らなかった事がまた一つ増えた。
なんて事を考えていると茂みからガサガサと音が鳴った。
急いで戦闘態勢に入る。
ここら一帯の動物は食糧にされている為、茂みで音が鳴ると言うことは…
「誰だ、反応が無いのなら敵とみなしお前を殺す」
「敵だとしたら楽に死ねるとは思わない事だよ。」
と警告をすると
「違う!私よヘル・レスタートよ!」
そう言いながら両手を上げて出て来たのは昨日堤防で告ってきた子だ。しかしその服装はとても戦う為の服装には見えず、出かける時の様な服装をしていた。
「ヘルか、何でそんなところに居るんだよ。」
「上官に貴方を見張る様に言われてたのよ。
昨日のもあるしあまり顔合わせするのもどうかと思ったから…」
彼女の顔が紅くなっていく。昨日のとは告白の事だろう。
「そうか、それなら一緒に見回りするって事で良いんだな?」
「えっ!いや、えっつ!まぁそうね!そうよ!私も上官に貴方に着いて行くようにって」
「私はルイスと2人だけが良い。」
と左腕にピタッとくっついてくる。
「ちょ、やめろって」
この子妹とおんなじで身長は低めだけど妹には無い色々な物を持ってるから、俺の方が色々持たないって
「はぁ?私は上官の指示で、」
「でも一緒にいると気まずいんですよね。
それなら無理に一緒にいなくても良いですよ。私がやっとくから帰って明日の移動の
準備でもしておけば良いんじゃないんですか。」
グゥの音も出ない様だ。くっと唇を噛みながら
「そうね。でも私にとって上官の指示には
絶対なの。だから本当は嫌なのだけれどやらないと行けないのよ。」
と言った時チッと舌打ちする音が聞こえた。
「キミタチィ!喧嘩は良くないぜ!」
「"ルイス、あんたは黙って!"」
「突然のシンクロ罵声!」
2人から同時に暴言浴びせられて、俺のうっすいガラスのハートにヒビが入る
「じゃあさ今回はテルが一緒に見回りでヘルは今度でいいんじゃない?」
「はぁ?何言ってんの!?黙ってなさいよ!
クソ雑魚!あんたなんて前線で死んどけば良いのよ!」
と俺の心に大ダメージを与えて彼女はどこかへ行ってしまった。
「ルイス、ありがと!あのク..上司追い払ってくれて!」
とめちゃくちゃ嬉しそうな、勝ち誇った様な顔をしていた。上司にそんな口聞いたらダメだけどね。後クソって言おうとしたよね?
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