第2話戦争ってアリまで食うんすね…

うわっ、眩しっなんだここ?そうだ...俺、死んだんだ。

じゃあここが天国か?と言うか何が光ってるんだ?何か丸いし、ピカピカしてるし...


「おい貴様なにボサっとしとるんじゃぁ!」

「いったぁぁあ!」


眩しいと思ってたら急に見知らぬスキンヘッドのおじさんに頭を竹刀で叩かれた。

眩しかったのこいつの頭かよ。いくらなんでもてかりすぎっってぇ!?


「おいおいこれって異世界転生?!と言うかテメェ!警察に突き出したろか!こちとら轢かれた直後なんやぞ!」

「テメェとは何だ!いつもいつもおかしな事言ってないでさっさと向かわんか!」

「へ?」

「へ?、とはなんだ!後はお前だけだぞ!

さっさとこれもって二次堤防に行け!」

「はぁ!?」


俺に投げられた物は銃だった。

これは…なんか嫌な予感がする。しかしまた竹刀で叩かれたくないので急いで言われた

持ち場につく。


「おいおいおいおい、嘘だろ?」


これには流石の俺からでも悲しみの涙が一筋流れる。

こんな幸せなスローライフも待っていなければチートのかけらもない。血と叫び声が広がる戦場に駆り出された悲しい兵士の人生が待っているとかさぁ!


「なぁ神様よ!見てるんだろ?!俺のさ!

美少女に囲まれてハーレムとか!チートで

俺Tueeeeeアピールとか!俺のスローライフは!?」


とあまりの理不尽に苛ついていると

「ねぇ、ルイス」と隣にいた金髪の女の子に話しかけられる。

「あ、どうしましたか?」

「急に真面目ってきもっ」

「突然の罵倒は心苦しいぜ」


前の俺の知り合いであったのだろう。

咄嗟に中身が別人だとバレないように出来るだけフレンドリーに話すと意外にばれなかった。異世界転生の常識だな。

あと俺の名前ルイスか。結構オシャレだな。


「で、なんだ?」

「ほら、アリよ。見つけたら食べさせてって言ってたじゃん。酸っぱくて好きって言ってたじゃん。」


と彼女は指の先にいるアリをこちらに向けてくる。前の俺、アリ食べたいっていったんだ。

そんな過去の俺に若干引き気味の俺だったが、


「あ、うん。今は、遠慮しとくよ」

「あっそう。まぁ今日を生き残れば明日からはご飯たらふく食べれる第二前線に左遷だからね」


と言った彼女はなんとアリをパクっと食べた。あぁだめだこりゃ、あれれ?何かこれって俺のしってる異世界じゃないのかな?

なんか笑けてくるわ。

普通のやつだとチートで無双したりしてる

はずなんだけどな。

あれーおかしいなぁ?

なんか目から水が出てくる。

妹助けるために車に轢かれた代償にきた異世界がこんな可愛い子が紛争地でアリ食べてる異世界とかマジなんやねん。


「ねぇルイ、」

彼女が話しかけようとした瞬間

ウーウーウーとアラームが鳴る


「ちっもう始まりね。お互い死なないように頑張りましょう。」

「え、ちょ」


彼女はポケットいかにもな杖取り出した。

なんかハ○ーポッターみたいやな。

そんな彼女はこちらを振り向き

「さっきの嘘!愛してるわ!」

と呟いて走っていった。


俺はふぅーと息を吐く。

そして

「ツンデレ頂きましたぁ!」

と大声で叫ぶ。

するとさっきの子がいわゆる氷結魔法をぶっ放しながらこっちを見て怒っている。


俺も横に立てかけていた銃を取り出し両手で持つ。

「来たよ来たよ、運命の女神様!怒って

ごめんね!こういう事だったのね!

ちょっと生まれ変わらせるタイミングが悪かったから誤解しちゃったわ。

というかせっかくハーレムとか出来そうなのに死んでたまるか!サバゲーで鍛えた銃の

技術見せてやるよ!趣味のサバゲーの大会だと日本の上位0.1%に入る実力なんだからな!」


俺は両手で銃を構え肩からは手榴弾をぶら下げて大会の時に入れる頭のスイッチをいれて敵のいる場所にマシンガンを打ちながら突撃する。


「お前ら全員ぶっ殺せばさぁ!さっさと金貰ってぬくぬく内地で年金暮らしだよなぁ!」


左手はナイトホークで装弾数6発

右手はマシンガンで40発か

予備弾を含めたら残りは合計で120発か

魔法あるくせに無駄に科学力あるの笑ってまうな。


「苦しまないように殺してやるよ。」


と1人1発で苦しまないように出来るだけ即死させられる脳幹を狙って殺し続けた。

さっきはぶっ殺してやるとか言ったが実際はちゃんと投降勧告をしながら戦う。実際それで投降した者も何人かいた。まだ生きれる命を無駄にむやみやたらと奪う必要は無い。


しかしそれでも、自分が殺した人間が呪いの言葉を吐き泣きながら家族の名前を呟き死んでいく所を見ると心が痛くなった。


本当についさっき自分が受けた家族との別れの辛さを与えると考えるとつい躊躇ってしまう。


しかしこれは戦争だ。いつもやってるサバゲーとはレベルが違う。人の命を奪うのだ。

心を氷のように冷血で鋼の様なメンタルで

挑まないといけない。


俺が50人は殺した時少女の兵隊が襲って来た。この頃は殺しへの躊躇いは消えていた。

「仲間の恨み!」

そう言ってロングソードを振りかぶりながらこちらに走ってくる。


「あっそ、仲間の恨みとかって言うけどそれは俺よりそいつらが弱かっただけだな。」

そう言いながら俺はリボルバーで刀を持っていた手ごと吹き飛ばした。


ああああああ!と叫び声がひろがる。

「ぐっ、黙れ外道。何十人も私達の同胞をっ殺して置いて笑っていあがって」


おお!これが生のクッコロって奴か!


「そうか。最後に聞くが、投降する気はないんだな?沈黙は肯定と受け取るが」


彼女は何も答えない。


「そうか。」

俺は少女の兵士を落ちていた火炎放射器で焼き尽くす。


「ああぁああ!オ前 ヲ にガさ ナイ」


と言いながら彼女は身体に大火傷を負いながら最後は死んでいった。

「じゃあ逃げないし俺のことを別に許さなくても良いよ」

そう呟いてまた俺は別の人間を殺しにいく。

「もう俺は許されない事をしているのだから」

それが別の意味だと知らずに...


80人殺した時に1人の男が突っ込んできたのでマシンガンで手足を吹き飛ばし腹に3発撃ち込んだ。俺は足で身体を押さえつける。


「何か言い残す事は」

「俺達を、俺達の仲間を殺すお前達を仲間は忘れない。俺が今お前に抱いている恨みを持ってお前を殺しにいくからなぁ!」

そいつは俺に噛みつこうとする。

「なら俺はそいつら全部殺してやるよ」


俺はそいつに手榴弾を食わせさせて吹き飛ばした。

バーンという音と衝撃と共に肉片と鮮血が

辺りにビチャビチャと音を立てて吹き飛ぶ。しかしあいつがいったその言葉が頭の中に残り続けた。


その後俺は人を殺せず、捕らえられた捕虜の監視をしていた。そして俺は見事1日を生き残り、転生した時に最初に出た場所にあるテントに呼ばれた。

朝は何も分からなかったが、俺はちゃんと

今は兵隊として敬礼をしながら入室する。

ゲーマーとしてこう言うのを嗜んどいて正解だったな。


「第5部隊、ルイス・カーバレル少尉でございます。」

「うむ、今日は変な発言をしたからどうしたものかと思ったが今は落ち着いた様子で良かった。」

「申し訳ございません。少し気が動転してしまったようで。」


他にも長ったらしい話をしていたが俺の内心はあんだけ殺したから給料アップしてさらに内地にもこれだけで行けるかなと言うことしか頭になかった。こんな所にずっと居たら流石にいくら命があっても足りない。


「さて、今日の君の戦績は84人の殺害と36人の捕虜の捕獲。とても素晴らしい」

「お褒めの言葉ありがたく頂戴いたします。」

「なのでこれからも頑張って働きたまえ。」

「え?」

「ルイス少尉の目標は大佐になる事だったな、そうなれるようにわたしリース大尉も少ししか力になれるように手筈するよ。」

「分かりました、貴重なお時間ありがとうございました。」


と言い残して部屋を出る。正直ショックだがしょうがない。この感じだと結構良さげに思われている感じだし、前線回避も可能か?


「見てろよ、ルイス今から俺がお前の夢を叶えてやる!」



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