第022話

 先生と生徒達のゴブリン初討伐、ライアの勘違い暴走の翌朝、先生と生徒達は異世界に召喚されてからの習慣をこなし、朝食後、ケイマからパーティーを組んでダンジョンを攻略していくことを伝えられた。


 その日から朝食後パーティーを組んでのダンジョン攻略が始まった。

 先生を中心に話し合いで決まったパーティーでダンジョンを探索していく。


 ライアも一緒にダンジョンへ潜っていた。

 探索途中や戦闘終了後に先生と生徒達にアドバイスを送っていた。


 ケイマはダンジョン内に自分達以外の人がいないか探知しながら、子供達の後を付いていく。


 ダンジョン一層は棍棒ゴブリン単体稀に二体、二層は三から五体。

 一層は問題なく戦闘ができ、すぐに二層へ降りることになった。

 そこで一パーティーずつ交代でパーティー戦闘、多対多戦闘の経験を積んでいく。


 三層は近接武器持ゴブリン三から五体、刃がある武器に緊張した先生と子供達。

 最初は少し無駄に力が入り、スムーズな戦闘とはいかなかったが、二三日戦い経験すると慣れてきたからか問題なく戦闘ができるようになっていった。


 ライアはちらりと後方にいるケイマを見た。


 ライアの視線に気が付いたケイマは首を左右に振った。


 四層は弓使いゴブリンがいる四から六体、慣れからの気の緩み、油断で弓ゴブリンの先制攻撃を食らう。


 矢を食らったスガワラ トオルが痛みに悲鳴を上げる。

 ケイマとライア以外が悲鳴を上げたトオルへ顔を向けて見る。


 隙だらけの子供らへ弓ゴブリンの追加の矢がイマガワ カナの頭に刺さる、寸前にケイマが矢を掴み、防ぐ。


「ひぃっ?!」

「敵を前に何やってんだ?お前ら?」

「「「!?」」」

「防いでなかったら、イマガワは死んでたぞ。」


 実際は頭などの急所にケイマが結界の魔法をかけて守っているため大事に至らないが、口には出さない。


「「「っ……」」」

「……まぁ、反省は後だな。ライアが足止めしているゴブリンどもを斃してこい。」


 近付いてくるゴブリン達をライアが足止めしていた。


 ケイマの言葉に全員がゴブリンに向かって、ケイマがため息を吐く。


 戦闘は恐怖、焦り、お互いが邪魔し合い、時間がかかった。

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