第7話 授業中の出来事
朝の出来事があった後、今は二時間目の授業の最中だ。今授業をしている国語の先生は教科書をずっと見ていて、授業の進みも遅いため、不真面目な生徒はスマホをいじっている。
そういう俺も心の中でアスナと会話していた。
なぁ、影野くん暗殺者ってことは裏の世界の人って事だよね。だったら魔術や能力、陰陽師のこと知っているのかな。
(おそらく知らないでしょう。彼はまだ表世界の裏の人間です。そんなことはしらないでしょう)
・・・まだって事はいつか知るってことか?
(はい、しかし大抵の方はそのことを知ってもそんな世界に入るつもりはありません。魔術師や能力者、陰陽師の方は現代武器より圧倒的に強いです。それも核くらいじゃないと対抗できないほどに)
核と同等ってファンタジーの方々強くないですか......
(はい、やろうと思えばどこかの派閥が世界を取る事なんて容易い事です。では話を戻します。なので、魔術も能力も霊力も持っていない生身の人がそんな人達に敵う訳もなく見て見ぬふりをします。彼もそうなるはずでしょう)
そうなのか。けどクラスメートに人殺しがいるってなんか思うところがあるな。
(暗殺者は裏の世界ではいなくてはいけない存在です。つい昨日やっていたニュースで不正な取引をしていた大手企業の社長が行方不明になったものがあったと思います)
そう言えばそういうのあったね。
(あういう大物が行方不明になった事件は大体は暗殺によるものです)
ええぇぇぇぇ!!!???
思わず口にだそうになったがどうにか心の中でとどまった。
(外道を影で屠る暗殺者。この世界にはそういった人もいるのです)
そうなのか。
アスナと会話していると突然、マリアと佳鈴が席を立った。突然の事だったのでクラスの皆の視線が彼女たちに向いていた。
「先生、すみませんが保健室に行かせてもらいます」
「同じくですわ」
「え?あちょ!?」
そう言った二人はもの凄いスピードで教室から出て行った。
「先生!お腹いたのでトイレ行ってきます!」
すると、聖馬も席を立ち教室から出ていく。な、なにがどうしたんだ?
(おそらくですが、魔物の魔力を感じたのでしょう。マスターの「探知」スキルがまだLv1なので範囲が一kmしかないのでそれより先の範囲で検出したのでしょう)
どうする?追いかけてみる?
(ダメです。『絶隠』が使えるならまだしも、ステータスがまだ一般人のマスターが行ったところで見つかって、自分はこっち側の世界の人間ですって言ってるものです)
で、ですよね~。
突然三人も教室から出たので少しざわついたがそのまま授業は進んで行った。
ちなみに三人は2時間後教室へ帰って来た。聖馬が勝ち誇った顔をしていたので聖馬が魔物を倒したのだろう。
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