第8話

正人さんは私ともうエッチ出来ない事を聞かされてショクを受けたみたいだった。


でもセックスなんて子供を産むための儀式だから私にはもう必要ない。


それからも私がキッチンに立っていると正人さんは必ず私のお尻を触ってくる。

私はその度に丁寧に「ふざけないで! 」って正人さんをキリッと睨む。


こんな時、普通の男の人はどうするんだろうか?

浮気とかしてしまうのかな?


正人さんは出会い系やChatの掲示版なんかにハマったみたいだった。

そこでは私をネタにして『自分はかわいそうな男』を演じているみたいだ。


ある時、チョットだけその掲示板を覗いて見た。


『私はセバスチャンです。アナタのお手伝いをさせて頂きます。リアルでもセバスチャンと呼ばれたりしていますので。』


この書き込みは何だと思うかもしれない。


そう、これは私が普段家事を頼む時に正人さんをと呼んでいるって事だ。

何故かって?

マンガとかでモノを頼む便利な執事は大体がだからだ。


それを正人さんは逆手にとってこんなところでネタにしている・・・


ある時、セバスチャンの掲示場に書き込みしてみた。

『私は38歳主婦です。アナタと近い所に住んで居るみたいなので今度会いませんか?』


それに対してセバスチャンは・・・

『旦那さんを大切にしてあげて下さい。』

なんて書き込みをしてきた。


ふざけるな!

アンタだって出会い系に書き込みしているだろう?

ただ私の悪口をネタにしてココに書き込みたいだけか?

『アナタはつまらない人ですね! 』

って返してやった。



それからAV(アダルトビデオ)が数十枚、本棚に本の隙間を利用してしまい込まれているのを見つけた。

これは明らかに映画倫理規定(映倫)の小林家版、小林倫理規定に反する。

小林倫理規定ではなく瑠美倫理規定(ルミリン)だろ?

そんな事を言われそうだが、どの道全部処分させて頂いた。


はぁ〜、さっぱりした。

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